【2026年版】医療・リハビリで生成AIを安全に使う個人情報匿名化ガイド|患者データを入力する前の20項目

医療AI活用ラボ

現場発 | 医療・リハビリ職 × 生成AI活用

【2026年版】医療・リハビリで生成AIを安全に使う個人情報匿名化ガイド|患者データを入力する前の20項目

「名前と生年月日を消せば大丈夫」——実はそれだけでは足りません。勤務先や家族構成、手書きメモの写真、音声入力のログまで、患者本人を特定しうる情報は想像以上に広く存在します。
この記事では、PT・OT・ST・医療AI活用の現場担当者が、ChatGPT・Claude・Geminiなどの生成AIに患者情報を入力する前に必ず確認しておきたい20項目を、実例つきでまとめました。「消すべきもの」「言い換えるべきもの」「そもそも入力しない方がよいもの」を、今日から使えるチェックリストとして整理しています。

01

この記事で解決できること

この記事を読み終える頃には、次の3つが分かります。

① 氏名・生年月日を消すだけでは不十分な理由と、本当に確認すべき20項目

② 実際のプロンプトを使った「消す前」「言い換えた後」の具体例

③ ChatGPT・Claude・Geminiなど、生成AIごとに確認すべき設定と、院内ルールとして残しておくべき最低限のライン

なお、生成AIをリハビリ業務のどんな場面で使えるかを先に知っておきたい方は、【2026年版】リハビリ職のAI活用17選も合わせて読むと、本記事の各項目がどの業務に対応するかイメージしやすくなります。

02

結論:匿名化とは「線を引く」作業である

先に結論を書きます。匿名化とは、情報を丸ごと消すことではなく、「AIに渡してよい情報」と「渡してはいけない情報」の間に、自分の手で線を引く作業です。
氏名や生年月日のような分かりやすい個人情報だけでなく、勤務先・家族構成・通院先・手書きメモの写真・音声ログなど、単体では気づきにくい情報が組み合わさることで、結果的に「誰の話か」が分かってしまうケースは少なくありません。
実際に個人情報保護委員会も、生成AIサービスの利用に関する注意喚起のなかで、プロンプトに個人情報を入力する際は利用目的の達成に必要な範囲かどうかを十分確認するよう求めています。
この「必要な範囲かどうか」を判断する作業こそが、匿名化の本質です。

03

実際の使用場面:自主トレ表を作ろうとした夜

編集部が聞いた現場の体験談

ある作業療法士は、退院を控えた患者さんのために、自宅での自主トレメニューを分かりやすい文章にまとめようとしていました。カルテの内容をそのままコピーし、生成AIに「この患者さん向けの説明文を作って」と貼り付けようとした、まさにその瞬間——氏名、生年月日、担当科、主治医名までがプロンプトの中にそのまま残っていることに気づき、手が止まったといいます。
「消せばいいだけ」と思っていたものが、実際にはどこまで消せばよいのか分からず、結局その日は入力を諦め、翌日に情報システム部門へ相談することにしたそうです。自主トレ表をAIで作る際の安全な型についても、あわせて確認しておくと同じ迷いを繰り返さずに済みます。

04

知らないと損:多くの人が見落とす匿名化の盲点

この作業療法士のように、「氏名と生年月日さえ消せば大丈夫」と考えて、後から不安になる人は少なくありません。実際によくある見落としは次の3パターンです。

  • 氏名・生年月日は消したのに、勤務先・家族構成・通院先など、組み合わせると特定できてしまう情報がそのまま残っている
  • 手書きの評価用紙や姿勢の写真をそのまま撮影してAIに読み込ませ、背景に写り込んだ名札やカレンダー、患者番号までは意識していなかった
  • 無料版アカウントの「AIモデルの改善に利用する」設定を確認しないまま、日常的に業務のプロンプトを入力していた

ここが大事なポイントで、匿名化で本当に気をつけるべきは「単体で個人が分かる情報」よりも「組み合わせると個人が分かってしまう情報」の方です。
次のセクションから、この考え方をもとにした具体的なBefore/Afterと、20項目のチェックリストを紹介します。

05

修正の実例とBefore/After

最初に書いたプロンプト(危険な例)

山田花子様(1978年5月3日生まれ、○○総合病院整形外科、担当PT:鈴木、
患者番号12345)に対する、右膝人工関節全置換術後6週の自主トレメニューを
作成してください。術後経過は良好で、可動域は膝屈曲100度、伸展-5度、
疼痛はNRS3程度です。ご家族(長女・△△市在住の看護師)にも共有予定です。

匿名化・一般化したプロンプト

70代女性、変形性膝関節症に対する人工膝関節全置換術後6週の患者を想定した
自主トレメニューを作成してください。
可動域は膝屈曲100度、伸展-5度、疼痛はNRS3程度という設定で、
一般的な自宅トレーニングの指導内容と、注意すべき禁忌動作を教えてください。

BEFORE

氏名・生年月日・病院名・担当者名・患者番号・家族の勤務先まで実在の情報のまま入力
これだけの情報が揃うと、外部への漏えいリスクだけでなく、本人以外の家族の個人情報まで第三者に渡すことになる。

AFTER

年代・性別・診断名・機能データだけを残し、実在の個人が特定できる要素をすべて一般化
AIが出力する内容の質を落とさずに、個人情報保護法上の懸念を大きく減らせる。院内での再利用もしやすくなる。

ポイントは、「情報を消す」のではなく「情報を一般化する」という発想です。生年月日は年代に、病院名・担当者名は削除、診断名や数値データはそのまま残す——この線引きに慣れると、上肢・下肢・体幹どの場面でも迷わず匿名化できるようになります。

06

筆者の判断:生成AIは「下書き」を速くする道具であって、記録の代わりではない

この経験から編集部が持っている判断基準はシンプルです。生成AIは、文章の下書きや情報整理のスピードを上げる道具であり、カルテそのものではない。個人情報の管理責任は、あくまで施設と専門職が担う。これはここまでの体験談だけでなく、これから紹介する20項目すべてに共通する前提です。

  • 患者データ(氏名・生年月日・カルテID等)はプロンプトだけでなく、ファイル名・変数名・チャットのタイトルにも残さない
  • 院内のPC・アカウントで生成AIを使う場合は、情報システム部門・医療安全部門に事前相談し、院内のセキュリティポリシーに従う
  • クラウド版の生成AIを使う場合、患者データのアップロード可否は必ず施設のルールで確認する
  • 生成AIの出力(文章・分類結果・要約など)は、あくまで下書きや参考情報。最終的な記録・説明・判断は専門職が行う
  • 研究・学会発表・SNS投稿などで症例を扱う場合は、倫理審査など院内の手続きを先に確認する

ここからは、この前提を踏まえたうえで、「患者データを入力する前に確認する20項目」を4つのグループに分けて紹介します。


GROUP A / DIRECT IDENTIFIERS

グループA:本人を直接特定できる情報(5項目)

最も分かりやすい個人情報です。ここが漏れていると、他のグループをどれだけ徹底してもリスクは残ります。

1

氏名(フルネーム・旧姓・通称を含む)

なぜ危険か
もっとも直接的な識別子。会話履歴やファイル名に残っているだけでも第三者提供にあたりうる
対処法
「患者A」「70代女性の患者」のように、匿名の呼び方に置き換える
注意点
下の名前だけ、あだ名だけでも、他の情報と組み合わせれば特定につながる場合がある
2

生年月日

なぜ危険か
氏名がなくても、生年月日と他の属性が揃うと特定される可能性が高まる
対処法
「70代」「40代前半」のように年代・年齢層に置き換える。臨床上どうしても年齢が必要な場合は年齢のみ残し、生年月日は使わない
注意点
入院日・受診日と組み合わせると年齢が逆算できてしまう場合がある
3

住所・郵便番号

なぜ危険か
丁目・番地レベルの情報は、それ単体でも高い識別性を持つ
対処法
訪問リハビリの動線説明などが目的でも、市区町村レベルまでに留め、番地は入力しない
注意点
「駅から徒歩5分の一軒家」のような描写も、他の情報と合わせると絞り込みの手がかりになる
4

電話番号・メールアドレス

なぜ危険か
連絡先はそれ単体で本人・家族に直接アクセスできる情報
対処法
文面のテンプレートを作る場合でも、実際の番号やアドレスは入力せず「(電話番号を記入)」のようなプレースホルダーにする
注意点
過去のメール文面をそのまま貼り付けると、署名欄に連絡先が残っていることが多い
5

健康保険証番号・被保険者番号・マイナンバー

なぜ危険か
公的な識別番号であり、悪用された場合の影響が特に大きい
対処法
請求書類のひな形作成などが目的でも、実際の番号は絶対に入力せず、ダミーの桁数のみを使う
注意点
マイナンバーは要配慮性が特に高く、生成AIへの入力は原則として避けるべき情報として扱う

GROUP B / QUASI-IDENTIFIERS

グループB:組み合わせると特定に至る「準識別子」(5項目)

1つだけでは個人を特定できなくても、複数が重なると一気に「誰の話か」が分かってしまう情報群です。

6

勤務先・学校名・役職

なぜ危険か
地域の中小規模の職場・学校では、それだけで対象がかなり絞り込める
対処法
「会社員」「地元の中学校に勤務」程度の一般的な表現にとどめる
注意点
役職や部署名まで書くと、社内の関係者だけで特定できてしまうことがある
7

家族構成・続柄の詳細

なぜ危険か
「長女が看護師」「息子が○○市役所勤務」のような情報は、家族経由での特定リスクを生む
対処法
介助力の評価などが目的であれば、「同居家族の介助者が1名いる」程度の情報量にとどめる
注意点
家族の個人情報も、本人の個人情報と同じ重みで扱う
8

通院先医療機関名・主治医名

なぜ危険か
施設名と診断名の組み合わせは、地域の医療関係者であれば特定の手がかりになりうる
対処法
「地域の急性期病院」「訪問看護ステーション」など、機能・種別で表現する
注意点
院内で使う場合でも、他部署への共有を想定してファイル名・チャット名には施設名を書かない
9

発症日・受傷日と診断名の組み合わせ

なぜ危険か
珍しい疾患や事故の場合、発生時期と診断名だけで地域ニュース等と照合され特定されることがある
対処法
「受傷から6週」のように相対的な経過日数で表現し、実際の日付は使わない
注意点
症例報告として使う場合は、発症時期を「◯年◯月頃」程度にぼかす
10

顔・全身が映る写真や動画の背景情報

なぜ危険か
表札、車のナンバープレート、カレンダーの日付、名札などが背景に写り込むと個人の特定につながる
対処法
姿勢分析などに写真・動画を使う場合は、顔にモザイクをかけ、背景をトリミングしてからAIに読み込ませる
注意点
スマホでの動作分析を行う際は、撮影前に映り込む範囲を確認しておくと後処理の手間が減る

GROUP C / CLINICAL-SPECIFIC RISKS

グループC:医療現場特有の識別性が高い情報(5項目)

院内業務ならではの落とし穴です。「業務上当たり前に使っている情報」ほど、匿名化の対象として見落としやすくなります。

11

カルテID・患者番号・診察券番号

なぜ危険か
院内システムと突合すれば、番号だけで本人にたどり着ける識別子
対処法
解析や下書き用には、院内の対応表とは別に管理する「作業用の仮ID」を新たに割り振る
注意点
仮IDと本名の対応表は、AIへの入力データとは別の場所・別の権限で厳重に管理する
12

症例の希少性(診断名×年齢×性別×地域)

なぜ危険か
珍しい疾患ほど、年齢・性別・地域の組み合わせだけで対象が1人に絞れてしまう
対処法
希少症例を扱う場合は、年齢や地域の情報をあえて広めの範囲でぼかす(例:「40代」「関東地方」)
注意点
学会発表・症例報告として使う場合は、この視点での再確認を必ず行う
13

手書きカルテ・評価用紙をそのまま撮影した画像

なぜ危険か
写真をそのままAIに読み込ませると、氏名欄・患者番号欄も画像として一緒に送信されてしまう
対処法
読み込ませる前に、氏名・ID欄をトリミングまたは黒塗りしてから撮影・入力する
注意点
評価シートをAIで作成する際の確認手順もあわせて参照すると、入力前チェックの流れが明確になる
14

音声入力・音声メモの文字起こしログ

なぜ危険か
口頭でのやり取りには、氏名や家族の話が意図せず含まれやすい
対処法
文字起こし後のテキストを必ず目視で確認し、個人名・固有名詞を機械的に置換してからAIに渡す
注意点
音声データそのものも個人情報にあたるため、録音ファイルの保存・共有範囲にも注意する
15

検査データ・画像ファイルに残るメタデータ

なぜ危険か
スマホで撮影した写真にはEXIF情報として撮影日時・位置情報・端末名が自動的に記録されることがある
対処法
アップロード前にメタデータを削除するツールを使うか、スクリーンショットとして画像化してから使用する
注意点
写真から自助具を作る取り組みのように、画像そのものを扱う場面では特にメタデータの扱いを意識する

GROUP D / OPERATIONAL RISKS

グループD:運用・システム面の落とし穴(5項目)

内容そのものを匿名化していても、使い方や設定の甘さで情報が漏れることがあります。最後はここを確認しましょう。

16

無料版・個人アカウントの学習利用設定

なぜ危険か
設定次第では、入力した内容がAIモデルの改善のために使われる場合がある
対処法
業務利用の前に、使っているツールの設定画面で「モデルの改善に利用する」といった項目がオフになっているか確認する
注意点
詳しい確認方法は次のセクション(主要生成AIツールのデータ取り扱い)で解説します
17

院内ネットワーク以外からのアクセス

なぜ危険か
自宅Wi-Fiや私用端末からのアクセスは、院内で定めたセキュリティ対策の対象外になりやすい
対処法
患者情報に関わる作業は、院内の管理下にある端末・ネットワークからのみ行うルールを徹底する
注意点
厚生労働省の医療情報システムの安全管理に関するガイドラインも、外部ネットワークからのアクセス管理を重要な論点として扱っている
18

本人・家族への説明と同意の有無

なぜ危険か
匿名化していても、生成AIを業務に使うこと自体への説明が不足していると、後から不信感につながることがある
対処法
院内での生成AI利用方針を、患者向け説明文書やホームページ等であらかじめ明示しておく
注意点
要配慮個人情報を扱う可能性がある場合は、同意取得の要否を情報管理責任者と確認する
19

学会発表・論文・SNS投稿など二次利用時の再匿名化

なぜ危険か
院内での下書き用に匿名化した文章でも、外部発表用に転用する際に元の情報を貼り戻してしまうことがある
対処法
外部発表前には、匿名化前の原稿と見比べるダブルチェックの工程を設ける
注意点
論文投稿前には倫理審査など院内の手続きも忘れずに確認する
20

チャット履歴・共有リンク・エクスポートファイルの放置

なぜ危険か
匿名化して入力したつもりでも、チャットの履歴やリンクが残り続けると、後から意図せず他者に見られるリスクが生じる
対処法
業務で使ったチャットは定期的に見直し、不要になったものは削除する。共有リンクは発行後の閲覧範囲を必ず確認する
注意点
エクスポートしたファイルは、院内の保管ルールに沿った場所にのみ置き、個人のクラウドストレージには置かない

07

20項目 早見表

グループ 項目 対処法の要点
A 1. 氏名(フルネーム・旧姓・通称) 「患者A」等の匿名表記に置き換える
A 2. 生年月日 年代・年齢層に置き換える
A 3. 住所・郵便番号 市区町村レベルまでに留める
A 4. 電話番号・メールアドレス プレースホルダーに置き換える
A 5. 保険証番号・被保険者番号・マイナンバー 原則として入力しない
B 6. 勤務先・学校名・役職 一般的な表現にとどめる
B 7. 家族構成・続柄の詳細 必要最小限の情報量にする
B 8. 通院先医療機関名・主治医名 機能・種別で表現する
B 9. 発症日・受傷日×診断名 相対的な経過日数で表現する
B 10. 写真・動画の背景情報 モザイク・トリミングを行う
C 11. カルテID・患者番号 作業用の仮IDに置き換える
C 12. 症例の希少性 年齢・地域を広めにぼかす
C 13. 手書きカルテ・評価用紙の画像 氏名・ID欄を黒塗りする
C 14. 音声入力の文字起こしログ 固有名詞を目視確認・置換する
C 15. 画像のメタデータ(EXIF等) アップロード前に削除する
D 16. 学習利用設定 設定画面でオフを確認する
D 17. アクセス元ネットワーク 院内管理下の端末に限定する
D 18. 本人・家族への説明と同意 院内方針をあらかじめ明示する
D 19. 二次利用時の再匿名化 外部発表前にダブルチェックする
D 20. チャット履歴・共有リンクの放置 定期的に見直し・削除する

08

そのまま使える匿名化プロンプトテンプレート

① 匿名化を依頼する前置きテンプレート

以下は実在の患者情報を一般化した「想定ケース」です。
氏名・生年月日・所属・地域などの固有情報は含まれていません。
この設定のみをもとに、一般的な指導内容・説明文を作成してください。

【属性】年代・性別のみ(例:70代女性)
【診断名】○○
【経過】受傷/手術から◯週
【機能データ】可動域・疼痛スケール等の数値のみ

② 自分で入力前チェックをするための確認テンプレート

これから入力する文章に、次の情報が含まれていないか確認してください。
□ 氏名・旧姓・通称
□ 生年月日・正確な年齢
□ 住所・郵便番号・番地
□ 電話番号・メールアドレス
□ 保険証番号・患者番号・カルテID
□ 勤務先・学校名・家族の情報
□ 通院先の医療機関名・担当者名
含まれている場合は、上記①のテンプレートに沿って一般化してから入力する。

よくあるつまずき方

% 個人情報を含んだファイル名やチャットタイトルをそのまま使ってしまう例
チャットタイトル:「山田様_2026年7月_自主トレ表」
→ 本文を匿名化していても、タイトルや保存先フォルダ名に
 個人が特定できる情報が残ってしまう。

匿名化プロンプトの作り方に慣れてきたら、生成AIプロンプト集50選や、PT・OT・ST業務プロンプトの体系化もあわせて活用すると、匿名化と業務効率化を両立させやすくなります。

09

主要生成AIツールのデータ取り扱い、確認の仕方

生成AIごとに、入力データの学習利用・保存期間に関する設定や規約は異なり、時期によって変更されることもあります。本記事では特定サービスの方針を断定的に案内するのではなく、業務で使う前に「どこを見れば確認できるか」を整理します。

確認ポイント 見るべき場所
入力データがモデルの学習に使われるか 各サービスの設定画面にある「データ管理」「プライバシー」項目、および利用規約
法人向けプラン(Team/Enterprise/API等)と個人向けプランの違い 多くのサービスで法人向けプランの方が学習利用について厳格な既定値になっている傾向があるため、プラン別の説明ページで確認する
データの保存期間・削除方法 ヘルプセンターの「データの保存」「削除」に関するページ
院内での組織契約の有無 情報システム部門に、法人契約や業務利用に関する社内ガイドラインがあるかを確認

ClaudeについてはClaude ヘルプセンターで、ChatGPT・Geminiなど他ツールについても提供元の公式ヘルプページで、最新の設定方法を確認することをおすすめします。ツールごとの使い分けの考え方は、ChatGPT・Claude・Geminiの使い分け地図ChatGPTとClaudeの実務比較もあわせて参考にしてください。

10

医療・リハビリ分野での注意点

  • 本記事は一般的な留意点の整理であり、法的な適否の最終判断は、施設の個人情報保護担当者・弁護士等の専門家に確認すること
  • 個人情報保護委員会は生成AIサービス利用に関するリーフレットで、利用目的の範囲内かどうかの確認を求めている。院内での目的外利用にあたらないか、事前に確認する
  • 要配慮個人情報(病歴・障害・診断名等)は通常の個人情報より厳格に扱われるため、匿名化の徹底度を一段階高くする
  • 厚生労働省・経済産業省・総務省による「3省2ガイドライン」(医療情報システムの安全管理に関するガイドライン)に沿った院内体制の整備状況を確認する
  • 個人情報保護法は改正が続いており、3年ごと見直しの動向によって取り扱いのルールが変わる可能性がある。定期的に最新情報を確認する
  • ハルシネーション(AIが誤った情報を生成すること)のリスクと組み合わせて理解しておくと、AI出力の扱い方全体への理解が深まる。詳しくは医療現場のAIリテラシー入門を参照

保存版:患者データを生成AIに入力する前のチェックリスト










11

まとめ

ここまで、患者データを生成AIに入力する前に確認しておきたい20項目を、直接個人情報・準識別子・医療現場特有の情報・運用面の4グループに分けて紹介しました。

匿名化は、一度覚えてしまえば特別に難しい作業ではありません。「氏名と生年月日を消す」だけでなく、「組み合わせると誰の話か分かってしまう情報はないか」を意識する習慣さえ身につければ、日々の業務のなかで自然に線引きができるようになります。

生成AIは、記録や説明文の下書きを速くしてくれる心強い道具です。ただし、それを安全に使いこなせるかどうかは、最終的には使う人自身の匿名化リテラシーにかかっています。まずは今日の業務から、この20項目を1つずつ確認するところから始めてみてください。

消すべきは名前だけじゃない。組み合わせて特定できる情報こそ危ない。
匿名化とは「消す」ことではなく「一般化する」こと。
生成AIはカルテの代わりにはならない。あくまで下書きを速くする道具。
本記事は、生成AIを医療・リハビリ業務で活用する際の個人情報匿名化に関する一般的な留意点を整理したものであり、法的な適否を保証するものではありません。個人情報保護法・要配慮個人情報の取り扱い、院内の情報セキュリティポリシーへの適合については、必ず施設の個人情報保護担当者・情報システム部門・弁護士等の専門家にご確認ください。生成AIサービスのデータ取り扱い方針は変更される場合があるため、利用前に必ず各サービスの公式ヘルプページ・利用規約で最新情報をご確認ください。
関連情報:医療AI活用ラボ カテゴリ一覧プライバシーポリシー運営者情報

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP
CLOSE