Scratchで迷路ゲームを作る方法|初心者向け作り方・当たり判定

プログラミング・電子工作






Scratchで迷路ゲームを作る方法|初心者でも簡単な作り方







応用 / ゲーム制作

Scratchで迷路ゲームを作る方法|初心者でも簡単な作り方

迷路ゲームは、プログラミングを覚えたての方にも、とても作りやすい作品です。難しそうに見えますが、仕組みはシンプルです。「動かす」「壁にぶつかったら戻す」「ゴールに着いたらクリア」。この3つを組み合わせるだけです。本記事では、迷路の描き方から、実際に遊べるようになるまで、1つずつ手順を追って解説します。

YOFUKASI LAB編集部
公開日:2026年9月20日
読了目安:22分

執筆・実機検証:YOFUKASI LAB運営者

理学療法士/Arduino・Pythonを使った医療機器制作・学会発表経験あり

🧩 最初に、ざっくりまとめます

むずかしい話は、あとで説明します。まずは全体のイメージだけつかんでください。

🖊️

迷路はどう作るの?

背景に、線や四角形を使って、壁を描くだけです。絵を描くのが苦手でも大丈夫です。

🎮

操作はどう作るの?

矢印キーで、上下左右にキャラクターを動かすブロックを組みます。

🧱

壁の判定はどう作るの?

「壁の色に触れたかどうか」を、常にチェックする仕組みを使います。

🏁

誰向けの内容?

Scratchの基本操作を知っている方が対象です。初めての作品作りにもおすすめです。

まとめ:「動かす」「戻す」「クリアにする」の3つを組み合わせれば、迷路ゲームが完成します。

Chapter 01 / Three Elements

01迷路ゲームに必要な3つの仕組み

迷路ゲームと聞くと、難しく感じるかもしれません。でも、分解してみると、とてもシンプルです。次の3つを、順番に作っていくだけです。

1動かす

矢印キーを押すと、キャラクターが、上下左右に動きます。

2戻す

壁にぶつかったら、スタート地点まで、キャラクターを戻します。

3クリアにする

ゴールに着いたら、「クリア」と表示して、ゲームを終わらせます。

この3つさえ作れれば、立派な迷路ゲームの完成です。1つずつ、順番に見ていきましょう。



Chapter 02 / Preparation

02準備するもの

特別な準備は、必要ありません。Scratchの画面を開くだけです。今回は、2つのスプライトを用意します。プレイヤー役のキャラクターと、ゴール地点を示すスプライトです。迷路の壁は、スプライトではなく、「背景」に描きます。この違いを、覚えておいてください。

用意するもの 役割
プレイヤーのスプライト 矢印キーで動かすキャラクター
ゴールのスプライト 触れたらクリアになる目印
背景(迷路の壁) ぶつかると戻される、迷路の通路
Chapter 03 / Drawing the Maze

03迷路の壁を描く

Scratchで背景に四角形を使って迷路の壁を描く手順

お絵かきが苦手でも大丈夫

「絵を描くのが苦手だから、迷路なんて作れない」と思うかもしれません。でも、心配いりません。迷路の壁は、まっすぐな四角形の組み合わせだけで、十分に作れます。

1背景タブを開く

画面右下の、ステージのサムネイルをクリックし、「背景」タブを選びます。

2四角形ツールを選ぶ

左側のツール一覧から、四角形のアイコンを選びます。「塗りつぶし」になっているか、確認しましょう。

3壁の色を、はっきりした色にする

画面下の色の見本から、黒や濃い青など、はっきり目立つ色を選びます。この色を、あとで「壁の色」として、プログラムに教えます。

4通路を意識しながら、四角形を並べる

マウスをドラッグして、細長い四角形を、いくつも描きます。通路になる部分を、あけながら並べていくと、自然と迷路の形になります。

難しく考えすぎず、まずは簡単な迷路から始めましょう。慣れてきたら、複雑な迷路にも挑戦してみてください。



Chapter 04 / Player Movement

04矢印キーでプレイヤーを動かす

Scratchで矢印キーを使ってプレイヤーを上下左右に動かす方法

次は、プレイヤーのスプライトを、矢印キーで動かせるようにしましょう。

1「緑の旗が押されたとき」を置く

プレイヤーのスプライトを選び、「イベント」カテゴリから、このブロックを作業スペースに置きます。

2スタート位置に移動させる

「動き」カテゴリの「x座標を〜、y座標を〜にする」ブロックをつなげます。迷路の入り口の位置に、キャラクターを合わせましょう。

3「ずっと」ブロックをつなげる

「制御」カテゴリの「ずっと」ブロックを、その下につなげます。

44方向の「もし〜なら」を、4つ並べる

「ずっと」の中に、「もし〜なら」ブロックを4つ入れます。それぞれに、「調べる」カテゴリの「〜キーが押された」を条件としてはめ、上・下・左・右のキーに設定します。

5それぞれに、座標を変えるブロックを入れる

上キーなら「y座標を10ずつ変える」、下キーなら「y座標を-10ずつ変える」、右キーなら「x座標を10ずつ変える」、左キーなら「x座標を-10ずつ変える」を、それぞれの中に入れます。

できあがったブロックの構成

[緑の旗が押されたとき]
  [x座標を -180 、y座標を -140 にする]
  ずっと
    もし <上向き矢印キーが押された> なら
      [y座標を 10 ずつ変える]
    もし <下向き矢印キーが押された> なら
      [y座標を -10 ずつ変える]
    もし <右向き矢印キーが押された> なら
      [x座標を 10 ずつ変える]
    もし <左向き矢印キーが押された> なら
      [x座標を -10 ずつ変える]

緑の旗を押して、矢印キーでキャラクターが動くか、確認してみましょう。この時点では、まだ壁をすり抜けてしまいます。次の章で、これを直します。



Chapter 05 / Wall Collision

05壁に当たったらスタートに戻す

Scratch迷路ゲームで壁に当たると戻りゴールでクリアする仕組み

「色」で壁を見分ける仕組み

迷路ゲームの壁判定には、少し面白い工夫があります。壁は、背景の「絵」であって、スプライトではありません。そのため、「壁に触れた」ではなく、「壁の色に触れた」という、色を見分ける仕組みを使います。すごろくで、マスの色によって、進む・戻るが決まるのと、似た考え方です。

1「ずっと」ブロックの中に、判定を追加する

4章で作った、4つの「もし〜なら」の下に、新しい「もし〜なら」ブロックを、もう1つ追加します。

2「色に触れた」を条件にする

「調べる」カテゴリから、「色に触れた」ブロックを、六角形の部分にはめます。

3スポイトで、壁の色を選ぶ

「色に触れた」ブロックの中にある、色の見本をクリックします。スポイトのアイコンが出るので、実際に3章で描いた、壁の色をクリックして選びます。

4触れたら、スタート地点に戻す

「もし〜なら」の中に、「x座標を〜、y座標を〜にする」ブロックを入れます。数字は、4章で設定した、スタート地点と同じ数字にします。

できあがったブロックの構成(4章の続き)

    もし <色に触れた> なら
      [x座標を -180 、y座標を -140 にする]

これで、壁の色に触れた瞬間、キャラクターが、スタート地点まで戻されるようになりました。緑の旗を押して、実際に壁にぶつかってみましょう。ピョンと、スタート地点に戻れば成功です。



Chapter 06 / Goal Detection

06ゴールに着いたらクリアにする

Scratch迷路ゲームに必要な動かす・壁判定・ゴール判定の3つの仕組み

最後に、ゴールへ着いたときの処理を作りましょう。

1ゴールのスプライトを、迷路の出口に置く

用意しておいた、ゴールのスプライトを選びます。ステージ上で、迷路の出口の位置まで、ドラッグして移動させます。

2プレイヤー側に、判定を追加する

プレイヤーのスプライトを選び直します。「ずっと」ブロックの中、一番下に、新しい「もし〜なら」ブロックを追加します。

3「ゴールに触れた」を条件にする

「調べる」カテゴリの「〜に触れた」ブロックをはめ、プルダウンを「ゴール」(スプライトの名前)に変更します。

4クリアの処理を入れる

「見た目」カテゴリの「〜と2秒言う」を入れ、文字を「クリア!」に変更します。その下に、「制御」カテゴリの「すべてを止める」を追加します。

できあがったブロックの構成(5章の続き)

    もし <ゴール に触れた> なら
      [「クリア!」と 2 秒言う]
      [すべてを止める]

緑の旗を押し、スタートからゴールまで、実際に進んでみましょう。「クリア!」と表示されれば、迷路ゲームの完成です。



Chapter 07 / Time Limit

07独自アイデア:制限時間をつける

基本の迷路ゲームができたら、少しずつ味付けをしてみましょう。まずは、制限時間です。

1「残り時間」という変数を作る

「変数」カテゴリから、「残り時間」という名前の変数を作ります。

2スタート時に、秒数をセットする

「緑の旗が押されたとき」の近くに、「残り時間を30にする」ブロックを追加します。

31秒ごとに減らす仕組みを作る

新しいスクリプトとして、「緑の旗が押されたとき」から、「ずっと」ブロックをつなげます。中に「1秒待つ」と「残り時間を-1ずつ変える」を、この順番で入れます。

40になったらゲームオーバーにする

同じ「ずっと」の中に、「もし〜なら」を追加します。「残り時間=0」を条件にし、「「時間切れ!」と2秒言う」と「すべてを止める」を入れます。

制限時間があるだけで、迷路ゲームの緊張感が、ぐっと高まります。

Chapter 08 / Multiple Stages

08独自アイデア:ステージを増やす

1つの迷路をクリアしたら、次の迷路に進める仕組みも、作ってみましょう。

1背景を、複数枚用意する

「背景」タブで、2つ目の迷路(ステージ2)を、新しく描きます。

2ゴールに着いたら、背景を切り替える

6章で作った「すべてを止める」の代わりに、「見た目」カテゴリの「背景を〜にする」ブロックを使い、次の背景に切り替えます。

3プレイヤーを、次のスタート地点に戻す

背景を切り替えたあとに、「x座標を〜、y座標を〜にする」で、2つ目の迷路のスタート位置に、キャラクターを移動させます。

この仕組みを繰り返せば、いくつでもステージを増やしていけます。



Chapter 09 / Chasing Enemy

09独自アイデア:追いかけてくる敵を出す

迷路の中を、追いかけてくる敵がいたら、もっとドキドキするゲームになります。

1敵のスプライトを追加する

新しいスプライトを追加し、名前を「敵」に変更します。

2プレイヤーの方向を、常に向かせる

敵のスプライトに、「緑の旗が押されたとき」から「ずっと」ブロックをつなげます。中に、「動き」カテゴリの「〜へ向ける」ブロックを入れ、プルダウンを「プレイヤー」に設定します。

3少しずつ近づかせる

「〜へ向ける」の下に、「2歩動かす」ブロックを入れます。数字を小さくすると、ゆっくり追いかけてくる、手加減のある敵になります。

敵とプレイヤーが触れたときの処理は、以下で紹介している「アクションゲームの作り方」の、当たり判定の仕組みが、そのまま使えます。



Chapter 10 / Next Step

10次のステップ

迷路ゲームが完成したら、次の道はいくつかあります。

もっと本格的なゲームへ

重力やジャンプを取り入れれば、迷路の中を飛び越えるような、アクション要素の強い作品にも発展できます。

電子工作と組み合わせる

ボタンやジョイスティックのような、実際の部品でキャラクターを操作する、という発展も考えられます。画面の中だけでなく、現実の部品が反応する体験は、また違った面白さがあります。



Chapter 11 / Troubleshooting

11よくあるトラブルと対処法

症状 主な原因 対処法
壁をすり抜けてしまう 色の指定間違い、判定漏れ スポイトで壁の色を選び直す(5章参照)
スタート直後から壁扱いされる スタート地点が壁の色に重なっている スタート位置を、壁から少し離す
ゴールに触れても反応しない スプライト名の指定間違い 「〜に触れた」のプルダウンを再確認する
動きがカクカクする 歩数(座標の変化量)が大きすぎる 4章で設定した「10」の数値を、5程度に小さくしてみる
!

壁の色は、迷路の中で1色に統一する

複数の色を壁に使ってしまうと、「色に触れた」の判定に、指定していない色の壁が反応しなくなります。迷路の壁は、すべて同じ色で統一するのが、シンプルで確実な方法です。

編集部想定シナリオ

迷路ゲームを作っていたSさんがいた。ところどころの壁だけ、すり抜けてしまう症状に悩んでいた。よく見ると、壁を描くときに、少し違う色合いの黒を、混ぜて使っていたことに気づいた。スポイトで選んだ色と、後から描き足した壁の色が、微妙にずれていたのだ。すべての壁を、同じ色で描き直すと、症状はぴたりと収まった。見た目には気づきにくい、色のわずかな違いが、原因になることもあります。

Chapter 12 / FAQ

12よくある質問

基本のQ&A

Q.壁にぶつかっても、すり抜けてしまいます。
A.壁の色と、コードで指定している色が、正確に一致しているか確認してください。スポイトツールで、実際に描いた壁の色を、あらためて選び直すと、多くの場合解決します。また、当たり判定の処理が「ずっと」ブロックの中に入っているかも確認しましょう。

Q.プレイヤーが、壁の中にめり込んで動けなくなります。
A.壁に当たったときの処理で、スタート地点まで戻す(x座標とy座標を初期値に戻す)ようにすると、めり込んだままになる問題を防げます。本記事の5章で、詳しく解説しています。

応用のQ&A

Q.迷路の絵は、自分で描かないといけませんか?
A.自分で描くのが基本ですが、絵を描くのが苦手でも心配いりません。四角形ツールを使えば、まっすぐな壁を組み合わせるだけで、簡単に迷路を作れます。本記事の3章で、具体的な描き方を紹介しています。

Q.初心者でも、本当に迷路ゲームを作れますか?
A.作れます。迷路ゲームは、実は「動かす」「ぶつかったら戻す」「ゴールに着いたらクリア」という、3つのシンプルな仕組みの組み合わせです。本記事の手順を、1つずつ試せば、初めての方でも完成させられます。

関連記事・参考資料

基礎を学べる記事

  1. YOFUKASI LAB「Scratch入門|使い方・始め方を初心者向けにやさしく解説」2026年, https://yofukasi-lab-wp.com/2026/09/13/scratch-getting-started/
  2. YOFUKASI LAB「Scratchでアクションゲームを作る方法|ジャンプ・重力・当たり判定」2026年, https://yofukasi-lab-wp.com/2026/09/14/scratch-action-game/

応用・関連記事

  1. YOFUKASI LAB「Scratchで電子工作入門|LED・センサーを動かして学ぶプログラミング」2026年, https://yofukasi-lab-wp.com/2026/09/13/scratch-electronics-getting-started/

参考資料(外部・一次情報)

  1. Scratch公式サイト, https://scratch.mit.edu/
  2. Scratch公式Wiki「Touching Color ()?(色に触れたブロック)」(英語), https://en.scratch-wiki.info/wiki/Touching_Color_()%3F_(block)

※本記事は個人の学習用途を対象にしています。教育機関での利用については、各校・各団体の方針もあわせてご確認ください。


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