ブレッドボードのエラー・トラブル100選|動かない原因と対処法を完全解説

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ブレッドボードのエラー・トラブル解決大全|対処法







トラブル解決 / 保存版

ブレッドボードのエラー・トラブル解決大全|対処法

「LEDが光らない」「センサーが反応しない」「ときどき動かなくなる」。ブレッドボードでの工作は、はじめてのうちは、ほとんどの人がつまずきます。この記事では、よくあるトラブルを100パターンのQ&Aにまとめ、1つずつ、子供でもわかるように、①②③④の手順で解説します。

YOFUKASI LAB編集部
公開日:2026年10月6日
全100問のQ&A

執筆・実機検証:YOFUKASI LAB運営者

理学療法士/Arduino・Pythonを使った医療機器制作・学会発表経験あり

🔧 この記事でわかること

困っている章から、読んでも大丈夫です。

  • ブレッドボードの基本・しくみの勘違い編 → 1章へ
  • 差し込み・接触不良のトラブル編 → 2章へ
  • 電源・GND・レールのトラブル編 → 3章へ
  • LED・抵抗・スイッチなど基本部品のトラブル編 → 4章へ
  • IC・センサー・モジュールのトラブル編 → 5章へ
  • Arduino・マイコンとの接続編 → 6章へ
  • ノイズ・接触・動作が不安定なときの編 → 7章へ
  • 破損・安全・メンテナンス編 → 8章へ
  • それでも解決しないときの最終手段 → 9章へ
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★はじめに:まず知っておきたい基本の3つ

電子工作がはじめてでも大丈夫です。トラブルのほとんどは、次の3つの基本を知っているだけで、防げます。

かんたん説明
ブレッドボードは、「はんだ付けなしで、部品をさしこむだけで回路が作れる板」です。部品は、穴にさすだけ。電気の通り道は、板の中にかくれているので、「どの穴どうしがつながっているか」だけ覚えれば大丈夫です。

1同じ番号の5つの穴は、つながっている

真ん中の溝の片側(a〜e)で、同じ番号の5つの穴は、中でつながっています。反対側(f〜j)も、同じです。ただし、溝をはさんだ左右や、番号がちがう穴は、つながっていません。

        a b c d e   溝   f g h i j
 1行目  ● ● ● ● ●  |  ● ● ● ● ●   ← a〜eの5つはつながっている
 2行目  ● ● ● ● ●  |  ● ● ● ● ●   ← 1行目とは、つながっていない
                    ↑ 溝の左右は、つながっていない

2両はしの長い列は「電源レール」

赤い線の列は+(電源)、青い線の列は−(GND)に使います。列の中は、ふつう、端から端までつながっています。ただし、真ん中で切れているボードもあります。

3電気は「行き」と「帰り」の1周する道が必要

電源の+から出た電気は、部品を通って、GND(−)にもどります。この1周する道が、1か所でも切れていると、動きません。

電源を入れる前の5つのチェックリスト

✔

① 電源(USB・電池)を抜いた状態で、配線している

つないだまま抜き差しすると、ショートの原因になります。

✔

② +とGNDが、直接つながっていない

赤いレールと青いレールを、線で直接つないでいないか、確かめます。

✔

③ LED・ICなど、向きのある部品の向きが合っている

LEDは長い足が+、ICは切り欠きの位置を見ます。

✔

④ 部品の足が、奥まで、まっすぐ挿さっている

ななめや浅いままだと、接触不良になります。

✔

⑤ 回路図と、ピン番号が、プログラムと一致している

配線は8番、プログラムは7番、というミスが、いちばん多いです。

Find Your Problem

★症状から探す(早見表)

困っている症状を見つけて、右側のリンクを押すと、くわしい手順に飛べます。

こんな症状 見る場所
LEDが光らない 4章Q45
何も動かない・光らない 3章Q29
ときどき動かなくなる 7章Q89
昨日は動いたのに、今日は動かない 7章Q92
熱い・においがする・煙が出た 8章Q96
センサーの値が0のまま・おかしい 5章Q65
センサーの値がふらふらする 7章Q87
スイッチを押しても反応しない 4章Q53
プログラムが書きこめない 6章Q75
パソコンにポートが出ない 6章Q76
液晶(LCD)が真っ黒 5章Q70
モーターを動かすとArduinoが再起動する 3章Q42
どの穴がつながっているかわからない 1章Q1
部品やICが抜けない 2章Q25
どこがおかしいか全くわからない 6章Q86
Chapter 01 / Basics & Misunderstandings

01ブレッドボードの基本・しくみの勘違い編

「回路は合っているはずなのに動かない」。その原因の多くは、ブレッドボードの中身のしくみを、少し勘違いしていることです。まずは基本から確かめましょう。(Q1〜Q12)

ブレッドボードの5つの穴・中央の溝・電源レール・GNDの基本を解説した図解

かんたん説明
ブレッドボードは、「穴のあいたパズル盤」だと思ってください。盤の中には、見えない金属のレール(線路)がかくれていて、同じレールの上にある穴どうしは、最初から電気の道でつながっています。部品の足を同じレールの穴に挿すと、はんだ付けをしなくても、電気の道がつながるのです。どの穴が同じレールなのかを知ることが、いちばん大切です。

とくに多い3つの原因(詳しく解説)

1つながっている穴を勘違いしている

真ん中の溝をまたいだ穴や、番号がちがう穴は、つながっていません。「同じ番号の5つの穴だけ」が1セットです。

2電源レールが途中で切れている

ボードによっては、電源レール(赤線・青線の列)が真ん中で切れていて、片側だけ電気が来ないことがあります。

3回路図と実際の配線が1列ずれている

穴の間隔は約2.54mmと小さいため、1つ隣の穴に挿していても、目ではなかなか気づけません。

1どの穴とどの穴がつながっているのか、わからない
① ブレッドボードの中には、金属のばね(板)が入っていて、同じ番号の穴どうしを、中でつないでいます。
② 真ん中の溝の片側では、同じ番号の5つの穴(a・b・c・d・e)が1セットです。溝の反対側でも、同じ番号の5つの穴(f・g・h・i・j)が1セットになっています(ボードによって、アルファベットの表記は少しちがいます)。
③ 番号がちがう穴どうし(たとえば1番と2番)は、つながっていません。2つの部品の足を、同じ番号の5つの穴の中に挿すと、そこで電気がつながります。
④ 自信がないときは、テスターの「導通チェック」(つながっているとピーッと鳴るモード)で、穴どうしを測ると、はっきり確かめられます(7章Q94参照)。

2真ん中の溝をまたいだ穴どうしに、電気が流れない
① ブレッドボードの真ん中にある溝は、わざと、左右(上下)のグループを切りはなすための場所です。溝をはさんだ反対側の穴とは、つながっていません。
② 反対側の穴につなぎたいときは、ジャンパー線(配線用の線)で、橋をかけてつなぎます。
③ ICやタクトスイッチは、足が溝をまたぐ形で挿します。これは、左右の足がショートしないように、わざとそうなっています(5章Q62参照)。
④ 迷ったら、「いま挿した2本の足は、溝の同じ側か、反対側か」を、目で確かめましょう。同じ側の同じ番号なら、つながります。

3赤い線・青い線の横にある、長い穴の列は何?
① 外側にある長い穴の列は、「電源レール」と呼ばれます。ふつうは、列のぜんぶの穴が、端から端までつながっています。
② 赤い線の列は+(プラス、電源)用、青い線(または黒い線)の列は−(マイナス、GND)用に使うのが一般的です。
③ ここにArduinoの5VとGNDを1回つなげば、その列のどの穴からでも、電気を取り出せます。部品のプラスやマイナスの足を、あちこちからレールにつなげるので、配線がすっきりします。
④ ただし、ボードによっては、レールが真ん中で2つに切れていることがあります(3章Q30参照)。

4赤と青、どちらが+でどちらが−か、わからない
① 一般的には、赤が+(プラス、電源)、青(または黒)が−(マイナス、GND)です。
② ただし、これは「目印」であって、電気が自動で決めてくれるわけではありません。どちらにどの電気をつなぐかは、自分で決めて、つなぎます。
③ 赤い線は5V、黒または青の線はGND、というふうに、配線の色もそろえておくと、まちがえにくくなります。
④ まれに、印刷が逆になっているボードもあります。はじめて使うボードは、3章Q41の方法で、実際に電圧を測って確かめましょう。

5穴のよこの数字やアルファベットの見方がわからない
① ブレッドボードには、長い辺にそって数字(1、2、3…)、短い辺の方向にアルファベット(a〜j)が書かれています。「e列の10番」というふうに、住所のように場所を呼べます。
② 同じ数字で、同じ側(a〜e、またはf〜j)の穴は、中でつながっています。
③ 説明書やブログに「f15に挿す」と書かれていたら、アルファベットがfの行、15番の列の穴という意味です。
④ 数字やアルファベットの印刷がずれている、または書かれていないボードもあります。数えるときは、指でなぞりながら数えると、まちがいが減ります。

6ミニ・ハーフ・フル、どのサイズを買えばいい?
① ブレッドボードには、おもに3つのサイズがあります。ミニ(約170穴)、ハーフ(約400穴)、フル(約830穴)が、一般的な目安です。
② Arduino UNOで電子工作をはじめるなら、ハーフサイズ(約400穴)が、使いやすくておすすめです。LEDやスイッチ、センサーを何個か同時に使っても、せまくなりにくい大きさです。
③ ミニサイズは、小さなモジュール1つを試すときには便利ですが、部品が増えるとすぐにせまくなります。
④ あとで足りなくなったら、ブレッドボードを連結して広げられます(1章Q7参照)。

7ブレッドボードを2枚つなげて使いたい
① 多くのブレッドボードは、側面に凸と凹のツメがあり、パチンとはめて連結できます。
② 連結しても、2枚のあいだの電気は、自動ではつながりません。電源レールも、それぞれ別々のままです。
③ 2枚で電源を共有したいときは、ジャンパー線で、+どうし、−どうしをつなぎます。+と−を、まちがえてつながないように、色をそろえましょう。
④ 連結部分がグラグラするときは、台紙(ベース板)に、2枚まとめて固定すると安定します。

8ジャンパー線の「オス」「メス」は何?どれを買えばいい?
① ジャンパー線の先が、金属のピンになっているものを「オス(M)」、穴になっているものを「メス(F)」と呼びます。
② ブレッドボードの穴どうしをつなぐときは、「オス‐オス(M‑M)」を使います。ArduinoのUNOは、ピンの部分がメス(穴)なので、オスの先を挿します。
③ ピンが出ているセンサーモジュールを、ブレッドボードやArduinoにつなぐときは、「メス‐オス(F‑M)」が便利です。
④ 最初は、「オス‐オス」を20〜40本、「メス‐オス」を10本くらい、セットで買っておくと、ほとんどの実験に対応できます。

9ブレッドボードの裏のシールは、はがしてもいい?
① 多くのブレッドボードの裏には、両面テープ(シール)がついています。はがすと、台紙などにはりつけて固定できます。
② 一度はると、はがしにくく、はがすとベタベタが残ります。位置をよく決めてから、はるようにしましょう。
③ はらなくても、問題なく使えます。机の上で、ブレッドボードが動いてしまうのが気になるときだけ、はるとよいでしょう。
④ 裏に金属板がついているボードもあります。電気が通る金属の上に、直接置かないように注意しましょう。

10回路図を見ても、ブレッドボードに配線できない
① 回路図は、「何と何がつながるか」を表した地図です。部品を置く位置までは、決まっていません。まず、安心してください。
② 順番にやりましょう。(1)電源レールに5VとGNDをつなぐ。(2)部品を、あいだに1列ずつあけて並べる。(3)回路図で線がつながっている足どうしを、同じ番号の穴に入れる、またはジャンパー線でつなぐ。
③ 回路図の線を、1本ずつ、鉛筆で消しながら進めると、つなぎ忘れが防げます。
④ 慣れるまでは、部品と部品のあいだを広くあけて、あとから見て、追いやすい配置にしましょう。

11安いブレッドボードは使える?品質の違いは?
① いちばん大きな違いは、穴の中のばね(接点)の材質です。安いものは鉄系(スチール)のばねで、へたりやすい傾向があります。良いものは、銅合金(りん青銅など)のばねが使われていることが多いです。
② 安いボードは、何十回か抜き差ししただけで、ゆるくなってしまうことがあります。
③ 買うときは、有名メーカーの製品や、レビューで「接触が安定している」と書かれたものを選びましょう。
④ 安いボードは、「勉強用・小さな電流まで」と割り切って、うまくいかないときは、まずボードの寿命を疑いましょう(2章Q21参照)。

12ブレッドボードで、家庭用コンセント(100V)の回路を作っていい?
① 絶対にだめです。ブレッドボードは、乾電池やUSB(5V)のような、低い電圧の実験のための道具です。
② コンセントの電気(100V)は、感電や火災の、とても大きな危険があります。ブレッドボードは、穴の間隔が近く、高い電圧に対する安全も考えられていません。
③ 家電を動かしたいときは、市販の絶縁されたリレーモジュールなどを使い、コンセント側の配線は、電気の知識がある大人が、安全な方法で行ってください。
④ 迷ったときは、5V以下の電気だけで作る、または詳しい大人に相談する、のどちらかにしましょう。

Chapter 02 / Insertion & Loose Contact

02差し込み・接触不良のトラブル編

ブレッドボードのトラブルで、いちばん多いのが「接触不良」です。部品が、ちゃんと電気の道につながっていないだけのことが、とても多いのです。(Q13〜Q28)

ブレッドボードの差し込み不足・1列ずれ・接触不良と対処法を解説した図解

かんたん説明
ブレッドボードの穴の中には、小さなばねがあって、部品の足をギュッとはさんで、電気を通しています。足が曲がっていたり、細すぎたり、太すぎたりすると、ばねがうまくはさめません。「握手が弱いと、気持ちが伝わらない」ようなものです。しっかり握手できているかを、確かめていきましょう。

とくに多い3つの原因(詳しく解説)

1足がしっかり挿さっていない

足が浅い、曲がっている、短いと、ばねに触れず、電気が通りません。奥まで、まっすぐ挿します。

2ジャンパー線が、中で切れている

見た目が無事でも、中の細い金属線が切れていることがあります。新品でも、不良品が混ざることがあります。

3使い込んで、穴がゆるくなっている

何度も抜き差しすると、ばねがのびて、ゆるくなります。太い足を無理に入れると、いっきに傷みます。

13部品がグラグラして、すぐ抜けてしまう
① まず、部品の足がまっすぐか確認します。曲がった足は、ばねにうまくはさまれません。
② 足の太さを確認します。ブレッドボードの穴は、一般的な抵抗の足くらいの細さに合わせて作られています。極端に細い足はゆるく、太い足はばねを傷めます。
③ 同じ穴を、何度も使っていると、ゆるくなります。別の番号のセットに、位置を移して挿し直してみましょう。
④ それでもゆるいときは、そのボードの寿命かもしれません(2章Q21参照)。

14足が太くて入らない、無理に入れてしまった
① 無理に押しこまないでください。穴の中のばねが開いたまま、もとに戻らなくなってしまいます。
② 太い足の部品(大きなコンデンサ、電源ジャック、太いピンなど)は、ブレッドボードに直接挿さず、細いジャンパー線やミノムシクリップ(ワニ口クリップ)でつなぎます。
③ すでに無理に入れてしまった穴は、ゆるくなっているので、以後は使わないようにします。マジックで×印をつけておくと、わかりやすいです。
④ どうしても太い足を使いたいときは、足に細い線をはんだ付けして延長します(はんだごては熱いので、大人といっしょに)。

15部品の足が曲がった・折れた
① 曲がった足は、ラジオペンチかピンセットで足の根元をおさえて、ゆっくりまっすぐに戻します。指だけで何度も曲げ伸ばしすると、折れやすくなります。
② 折れて短くなった足は、ブレッドボードに届きません。ミノムシクリップつきの線を使って、足を延長して使います。
③ ICの足が曲がったときは、5章Q63の方法で、そっと直します。
④ 予防のために、部品を抜くときは、指でひっぱらず、ペンチでつまんで、まっすぐ上に抜きましょう。

16足が短くて、ばねに届かない・浅い
① 足が穴の奥まで入っていないと、中のばねに触れず、電気が通りません。
② 足を切りすぎた部品は、足の先にジャンパー線をつないで、延長すると使えます。
③ 新品の抵抗などの足は長めです。必要なときは、足をコの字に折り曲げて、穴の幅に合わせると使いやすくなります。
④ 足は、切る前に、使う長さを確かめましょう。切った足は、もとに戻せません。

17足が長くて、隣の足にさわってショートしそう
① 足が長いと、ななめになって、となりの列の足や、別の部品に触れて、ショート(電気が近道をすること)することがあります。
② 長すぎる足は、使う長さより少し余して、ニッパーで切ります。切るときは、切れはしが飛ぶので、手でおさえ、目を守るメガネをつけると安全です。
③ 切りたくない部品は、足をたおして、ボードの表面にそわせるように曲げます。
④ 部品どうしのあいだは、できるだけ1列あけて並べると、足が触れる心配が減ります。

18知らないうちに、1つ隣の穴に挿していた
① ブレッドボードの穴の間隔は、約2.54mmと、とても小さいです。1列ずれていても、目ではなかなか気づけません。
② 回路図を見ながら、部品の足を1本ずつ、指でさして「この足は何番?」と確認していきます。
③ 番号が書かれていない場所は、端から指でなぞって数えます。
④ 直すときは、必ず電源(USBなど)を抜いてから、挿し直しましょう。通電したまま触ると、ショートの危険があります。

19ふれると、動いたり消えたりする
① これは接触不良の典型的な症状です。電気が流れたり切れたりをくり返しています。
② どの部品や線を触ると、変化するかを観察します。その部品の足と、挿している穴が、怪しい場所です。
③ その部品を、別の番号の穴へ挿し直してみます。直れば、その穴が悪かったということです。
④ それでも直らないときは、ジャンパー線を、別の新しい線に交換してみます(2章Q20参照)。

20ジャンパー線が、中で切れているかもしれない
① ジャンパー線は、見た目は無事でも、中の細い金属線が切れていることがあります。新品でも、不良品が混ざることがあります。
② 確かめる方法は、テスターの「導通モード」です。線の両端に、テスターの棒を当てて、ピーッと鳴れば、つながっています(7章Q94参照)。
③ 鳴らない線、鳴ったり鳴らなかったりする線は、不良品です。ほかの線と混ざらないよう、ペンチで折る、または別の箱に分けて捨てましょう。
④ 線の根元を、何度も曲げ伸ばしすると、切れやすくなります。根元を無理に曲げないようにしましょう。

21使い込んで、穴がゆるくなった
① 何度も抜き差しすると、穴の中のばねがのびて、ゆるくなります。これは、ブレッドボードの消耗品としての性質です。
② ゆるくなった穴は、マジックで×印をつけて、使わないようにします。
③ ゆるい穴が増えて、あちこちで接触不良が起こるようになったら、新しいボードに買いかえましょう。
④ 買いかえるタイミングの目安は、「ジャンパー線を挿して、軽く引くだけで、スッと抜けてしまう」ようになったときです。
⑤ 予防として、太い足や、足の曲がった部品を、無理に挿さないことが大切です。

22部品の足の汚れ・サビで、接触が悪い
① 長いあいだ使っていない部品の足や、モジュールのピンは、サビや汚れで、電気が通りにくくなることがあります。
② 足を、消しゴムで軽くこすり、乾いた布でふくと、きれいになることがあります。
③ ブレッドボード本体は、水や洗剤で洗わないでください。中にしみこんで、さびたり、ショートしたりする原因になります。ホコリは、エアダスター(空気のスプレー)や、やわらかいブラシで取ります。
④ 部品は、チャック付きの袋や、ケースに入れて保管すると、サビや汚れを防げます。

23ジャンパー線が、ちゃんと奥まで挿さっていない
① ジャンパー線の先の金属が、見えているときは、浅いサインです。奥まで、まっすぐに押しこみます。
② 線の先が、ななめに入っていないかも確認します。ななめだと、ばねにうまく触れません。
③ 挿したあと、軽く引いて、抜けないか確認します(強く引くと、抜けてしまうので、軽くで大丈夫です)。
④ 線をたくさん使うときは、1本ずつ、ていねいに挿すクセをつけましょう。

24ピンのついたモジュールが、きつい・ゆるい
① ほとんどのモジュールのピンは、2.54mm間隔で、そのままブレッドボードに挿せるように作られています。
② きついときは、左右にゆらさず、真上から、まっすぐ押します。指1本ではなく、ボードの端を持って、手のひらで押すと、力が均等に伝わります。
③ ゆるいときは、別の場所に挿し直します。それでもゆるければ、ボードの寿命かもしれません。
④ ピンが曲がっていたら、挿す前に、ペンチでまっすぐに直しましょう。

25部品やICが抜けない
① 引っぱって抜こうとしないでください。ICの足が曲がったり、ボードが傷んだりします。
② ICは、小さなマイナスドライバーか「IC抜き」という道具を、ICの両端のすき間に差しこみ、左右を交互に、少しずつ持ち上げて抜きます。
③ 抵抗やLEDは、ラジオペンチかピンセットで、足の根元をつまみ、まっすぐ上へ引き抜きます。
④ ブレッドボード側を、もう片方の手で押さえながら抜くと、ボードごと持ち上がらずに済みます。

26配線がぐちゃぐちゃで、どこがどこだかわからない
① 線の色を、ルール化します。赤=5V、黒または青=GND、それ以外の色=信号線、というふうに決めると、見やすくなります。
② 線は、できるだけ短くして、直角に曲げるようにします。部品の上を、またがないようにすると、あとから部品を触りやすくなります。
③ 一度にぜんぶ配線せず、1つ配線したら動作確認、次を配線して動作確認、という順番で進めます。
④ うまくいったら、配線の写真を撮っておくと、あとで直すときにとても助かります。

27ケーブルの重みで、線や部品が抜けてしまう
① USBケーブルなどは、意外と重く、ブレッドボードを引っぱって、線や部品を抜いてしまうことがあります。
② ケーブルは、机にテープでとめ、ブレッドボードの手前に、少したるみを作ります。
③ Arduino本体とブレッドボードを、1枚の板(台紙)に、両面テープなどで固定すると、まとめて動かせて安定します。
④ 持ち運ぶときは、ケーブルを先に抜いてから、移動しましょう。

28はんだが付いた足・はんだ付けした線が、入らない
① はんだの塊が足に付いていると、足が太くなって、穴に入らなかったり、ばねを傷めたりします。
② はんだ付けは、熱いので、必ず大人といっしょに行いましょう。はんだを溶かして、余分なはんだを取り除きます。
③ 太い足を細い線に延長するときは、はんだをつけすぎず、表面がなめらかになるようにします。
④ はんだごては、ブレッドボードの近くで使わないでください。プラスチックが溶けてしまいます(8章Q95参照)。



Chapter 03 / Power, GND & Rails

03電源・GND・レールのトラブル編

電気は、「電源(+)から出て、GND(−)にもどる」という、1周する道がないと流れません。電源まわりのトラブルは、動かない原因の、いちばん大きな部分です。(Q29〜Q44)

Arduinoの5VとGNDをブレッドボードの電源レールへ接続する方法を解説した図解

かんたん説明
電気は、「ぐるっと1周する川」のようなものです。電源(+)から流れ出た水が、部品の中を通って、GND(−)にもどってくる。この「行きと帰りの両方の道」がそろわないと、水は流れません。だから、+だけでなく、GNDもつなぐことが大切なのです。

とくに多い3つの原因(詳しく解説)

1GND(帰り道)がつながっていない

電源の+だけをつないで、GNDをつなぎ忘れると、電気は流れません。すべての部品のGNDをそろえます。

2電源レールが、途中で切れている

ボードによっては、真ん中でレールが切れていて、片側だけ電気が来ないことがあります。

3電源が足りない・電圧がまちがっている

USBだけでは、モーターなどを動かす電気が足りません。3.3Vと5Vを間違えるのも、よくあるミスです。

29何も動かない・光らない(まず何を確認する?)
① 最初に、Arduinoの電源ランプ(ON)が、ついているか確認します。ついていなければ、USBケーブル(充電専用でないか)やパソコン側を疑います。
② 電源レールに、ArduinoのGND、5Vが、ジャンパー線でつながっているか確認します。レールにつなぎ忘れる失敗は、とても多いです(3章Q31参照)。
③ 部品のプラス(VCC)の足が、レールの+に、マイナス(GND)の足が、レールの−に、つながっているか、1本ずつ指でたどります。
④ テスターがあれば、レールの+と−の間の電圧を測ります。5V近くあれば、電源は来ています。0Vなら、配線の問題です(7章Q94参照)。

30電源レールが、途中で切れている
① 一部のブレッドボードは、電源レールが真ん中で、2つに分かれていて、つながっていません(ハーフ〜フルサイズに多いです)。
② 症状は、「ボードの片側の部品だけ動く」「片側の部品だけ電気が来ない」といった形で出ます。
③ 確かめるには、テスターの導通モードで、レールの左端の穴と、右端の穴にあてます。ピーッと鳴らなければ、途中で切れています。
④ 対策として、真ん中のすき間を、ジャンパー線でまたいでつなぎます(+は+どうし、−は−どうしです)。

31レールを使っているのに、Arduinoの5V・GNDをつなぎ忘れた
① ブレッドボードのレールは、それ自体に電気はありません。電源の入り口から、つなぐ必要があります。
② Arduinoの「5V」ピンから、赤レールへ、ジャンパー線をつなぎます。
③ Arduinoの「GND」ピンから、青(または黒)レールへ、ジャンパー線をつなぎます。UNOには、GNDのピンが複数あります(電源側に2つ、デジタル側に1つ)。どれを使っても大丈夫です。
④ そのあとで、各部品のプラスの足は赤レールの穴へ、マイナスの足は青レールの穴へ、つなぎます。

32GNDをつなぎ忘れて、動かない
① 電気は、行きと帰りの2本の道がそろって、はじめて流れます。+だけつないでも、帰り道(GND)がないと、流れません。
② 水道にたとえると、水道管(行き)だけでなく、排水管(帰り)も必要です。
③ ブレッドボード上のすべての部品の「GND」を、かならず、GNDレール(または Arduino の GND)に、つなぎます。
④ センサーのGNDの線が、ちゃんと挿さっているか、もう一度確認しましょう。

33外部電源を使うとき、GNDは共通にする?
① はい、ArduinoのGNDと、外部電源のGND(−)は、かならず1か所でつなぎます。これを「共通GND」と呼びます。
② 具体的には、外部電源の−(マイナス)と、ArduinoのGNDを、ジャンパー線でつなぎます。
③ 外部電源の+(プラス)を、Arduinoの5Vピンにつなぐのは、はじめのうちは、しないでください。USBの電源とぶつかって、壊れる原因になることがあります(Arduinoに電気を入れるなら、DCジャックかVINを使います)。
④ GNDをつながないと、信号の基準がバラバラになり、動かない、または不安定になります。

34+と−を、逆につないでしまった
① すぐに、電源(USBケーブルなど)を抜きます。
② 部品が熱くなっていないか、においがしないか、確認します。熱いときは、触らず、冷めるのを待ちます。
③ 抵抗には向きがなく、LEDは逆向きでは光らないだけで、すぐには壊れにくいです。ただし、IC、電解コンデンサ、センサーモジュールは、逆接続で壊れることがあります。
④ 疑わしい部品は、別のArduinoや別の回路で、動作確認をしてから、ふたたび使いましょう。

35ショートした(熱い・においがする)
① すぐにUSBケーブルや、電池を抜きます。
② 原因を探します。(1)足が長くて、となりの足に触れている。(2)+のレールと−のレールを、線でつないでしまった。(3)部品の足が、同じ番号の穴に2本入っている。
③ 触って熱い部品や、においがする部品を、見つけます。熱い部品は、やけどに注意して、冷めてから触ります。
④ ぜんぶの部品をいったん外し、電源とGNDだけの状態から、1つずつ足していくと、原因が見つかります。多くのArduino UNOには、USBの電流を制限する保護部品がありますが、頼りにしないでください。

363.3Vと5Vを、間違えてつないだ
① 部品の仕様(販売ページやデータシート)で、「動作電圧」を確認します。
② Arduino UNOには、「5V」と「3.3V」の、2つの電源ピンがあります。
③ 3.3V専用の部品に、5Vを入れると、壊れることがあります。「3.3〜5V対応」と書いてある部品は、どちらでも使えます。
④ 電圧がわからない部品は、まず低い電圧(3.3V)で試し、それでも動かなければ、仕様を調べ直します。

37ブレッドボード用電源モジュール(MB102)の電圧を切りかえたい
① ブレッドボードに挿す電源モジュール(MB102など)には、レールごとに、ジャンパーピンで、0V/3.3V/5Vを切りかえられるものがあります。
② 左右のレールで、別々に設定できます。ジャンパーの位置が、使いたい電圧の側にあるか、確認します。
③ 電源を入れる前に、かならずテスターで、レールの電圧を測り、設定どおりか確かめます。
④ DCジャックから入力する電源は、仕様の範囲内のもの(多くは約6.5〜12V)を使います。電圧が高すぎると、モジュールが熱くなったり、壊れたりします。

389V電池を、そのままレールにつないでいい?
① 5V用のレールや、5V用の部品に、9Vを直接つなぐのは、壊れる原因になるため、してはいけません。
② Arduinoの場合は、9V電池を、DCジャックまたはVINピンにつなぎます。内部で、5Vに下げてくれます。
③ ブレッドボード上の部品には、Arduinoの5Vピンから、電気をもらいます。
④ 電池ボックスの+と−を、逆につながないように、赤い線が+、黒い線が−であることを、確認しましょう。

39USBの電気が足りなくなる
① パソコンのUSBポートが出せる電気には、限りがあります(目安として、USB2.0で500mA程度)。
② LEDをたくさんつないだ、モーターやサーボを動かした、LEDテープをつないだ、などの場合は、USBだけでは足りないことがあります。
③ 足りなくなると、Arduinoが勝手に再起動したり、USBが何度も切れたり、センサーの値がおかしくなったりします。
④ 電気をたくさん使う部品は、別の電源(USBアダプタ、電池など)を用意し、GNDだけArduinoと共通にします(3章Q33参照)。

40レールの端のほうで、電圧が下がる
① ブレッドボードのレールは、金属が長く、品質の低いボードでは、電気が少し通りにくいことがあります。
② 電源をつなぐ場所を、使う部品に近いところにします。
③ 長いレールを使うときは、レールの両端の2か所から、電源をつなぐと、電圧が安定します。
④ テスターで、レールの両端の電圧を測り、差が大きければ、配線の見直し、またはボードの交換を考えます。

41レールの+−の表示が、逆・ずれている
① ボードによっては、印刷された赤線と青線の位置が、左右で逆になっていたり、片側だけずれていたりします。
② 初めて使うボードは、実際にArduinoの5VとGNDを、レールにつなぎ、テスターで、赤線のレールが、本当に5Vかを測ります。
③ 印刷を信用せず、つないだ線の色(赤=5V、黒=GND)で見分けるクセをつけると、安心です。
④ 間違いやすいボードには、赤と黒のシールをはって、目印にしておくとよいでしょう。

42モーターやサーボを動かすと、Arduinoが再起動する
① モーターは、動きはじめに、大きな電気を一気に使います。そのため、電源の電圧が、いっしゅん下がり、Arduinoが再起動してしまうことがあります。
② モーターやサーボは、ArduinoのUSBから電気を取らず、外部電源(電池ボックスなど)を使い、GNDだけArduinoと共通にします。
③ モーターの端子の間に、0.1µFのセラミックコンデンサをつなぐと、ノイズが減ることがあります。
④ 同じレールに、センサーなどの弱い部品をつなぐと、影響を受けます。モーターと、センサーのレールは、できるだけ分けましょう。

43電源モジュールや部品が熱い
① 手で触れないほど熱いのは、異常のサインです。やけどに注意して、すぐに電源を切ります。
② 電源モジュールは、入力電圧が高いと、5Vに下げるときの余りの電気が、熱になります。たとえば12V入力→5V出力では、熱が大きくなります。
③ 入力電圧をなるべく下げる、または、使う電流(つなぐ部品)を減らすと、熱くなりにくくなります。
④ 熱くなっているのがIC(黒い四角い部品)やLEDなら、向きの間違いやショートの可能性もあります。すぐに配線を確認しましょう。

44電源が不安定で、動作がときどきおかしい
① 電源レールに、コンデンサをつなぐと、電圧が安定することがあります。よく使われるのが、0.1µFのセラミックコンデンサと、100µF程度の電解コンデンサです。
② 電解コンデンサには、+と−の向きがあります(4章Q57参照)。逆につなぐと危険です。
③ コンデンサは、電気を使う部品(ICなど)の、なるべく近くのレールにつなぎます。
④ 電解コンデンサの耐圧(本体に書かれたV数)は、使う電圧より、十分大きいものを選びます(5Vなら、10V以上が安心です)。

Chapter 04 / LED, Resistor & Switch

04LED・抵抗・スイッチなど基本部品のトラブル編

LEDや抵抗、スイッチは、ブレッドボード実験の「いちばん最初の部品」です。基本だからこそ、向きや値のちょっとした間違いで、動かなくなります。(Q45〜Q60)

LEDの向き・220から330Ωの抵抗・タクトスイッチの使い方を解説した図解

かんたん説明
LEDは、「一方通行の道」を持った、小さなランプです。電気が通れる向きが決まっているので、向きをまちがえると光りません。そして、LEDは、電気を食べるのが好きすぎる食いしん坊です。抵抗(ていこう)という「おさえ役」がいないと、電気を食べすぎて壊れてしまいます。だから、LEDには、かならず抵抗をつけるのです。

とくに多い3つの原因(詳しく解説)

1LEDの向き(+と−)が逆

LEDは、一方向にしか電気を通しません。長い足が+(アノード)、短い足が−(カソード)です。

2抵抗がない、または値が合っていない

抵抗がないとLEDが壊れ、抵抗が大きすぎると暗くなります。220〜330Ωが、使いやすい目安です。

3スイッチなどの向き・つなぎ方の間違い

タクトスイッチは、向きが90度ちがうだけで、動作がまったく変わります。

45LEDが光らない(チェックリスト)
① 向きを確認します。LEDの長い足(+)が、電源側に、短い足(−)が、GND側に、つながっているか見ます。
② 抵抗がつながっているか確認します。電源(+)→抵抗→LEDの長い足、LEDの短い足→GND、という、1周する道ができているか、指でたどります。
③ Arduinoのピンから光らせる場合は、コードのpinModeとdigitalWriteのピン番号が、配線のピンと合っているか確認します。
④ 別のLEDに交換して試します。LED自体が、壊れていることもあります。

46LEDの向き(+と−)の見分け方
① 足の長いほうが「+(アノード)」、短いほうが「−(カソード)」です。
② 足を切ってしまって、長さがわからないときは、LEDの丸い頭のふちを見ます。一部が平らになっている側が「−(カソード)」です。
③ もっと確実に確かめたいときは、LEDの中をのぞきます。多くのLEDでは、中の金属板が大きいほうが「−(カソード)」です。
④ LEDを逆向きにつないでも、ふつうの使い方(5V以下)では、光らないだけで、すぐに壊れることは少ないです。向きを直して、もう一度試しましょう。

47LEDが暗い
① 抵抗の値が、大きすぎないか、色の帯を確認します(4章Q49参照)。たとえば、220Ωのつもりが、22kΩだと、とても暗くなります。
② ArduinoのanalogWrite(PWM)で明るさを調整しているときは、値が小さすぎないか、確認します。
③ 電源が、3.3Vなど低いときは、LEDは暗くなりやすいです。5Vにしてみます。
④ 抵抗を、150〜330Ωくらいにすると、明るくなります(赤LED、5Vの場合)。ただし、LEDに流す電流は、20mAをこえないようにしましょう。

48抵抗なしでLEDをつないだら、切れた・熱い
① LEDは、電気をいくらでも通してしまう性質があります。抵抗なしでつなぐと、大きな電気が流れて、壊れてしまいます。
② 壊れたLEDは、光らなくなります。新しいLEDに交換します。
③ LEDをつなぐときは、かならず、抵抗を直列(1本の道の途中)に入れます。
④ 抵抗の値の決め方は、4章Q50を見てください。

49抵抗の色の読み方がわからない
① 4本の帯の抵抗では、1本目と2本目は数字、3本目は「0の数(かけ算)」、4本目は誤差(金=±5%)を表します。
② 色と数字の対応は、黒0、茶1、赤2、橙3、黄4、緑5、青6、紫7、灰8、白9です。
③ 例:赤・赤・茶なら、「2」「2」に、0を1つ足して、220Ω。茶・黒・橙なら、「1」「0」に、0を3つ足して、10,000Ω(10kΩ)です。
④ 読みにくいときは、テスターで抵抗値を測ります。回路から外して、電源を切った状態で測ります。

50LEDに、何Ωの抵抗をつければいい?
① 計算式は、「抵抗=(電源の電圧−LEDの電圧)÷ 流したい電流」です。
② Arduino(5V)で、赤LED(約2V)に、10〜20mA流す場合、(5−2)÷0.02=150Ω〜300Ωです。余裕を見て、220Ω(赤・赤・茶)または330Ω(橙・橙・茶)が使いやすいです。
③ 3.3Vの電源の場合は、(3.3−2)÷0.01=130Ω くらいです。100〜220Ωがめやすです。青・白のLEDは電圧が約3Vと高いので、5Vの場合は、150〜220Ωがめやすです。
④ 迷ったら、220Ω〜330Ωを使えば、多くの場合で、安全に光らせられます。

51LEDをたくさんつなぎたい(並列・直列)
① LEDを並列(横に並べる)につなぐときは、それぞれのLEDに、1つずつ抵抗をつけます。1つの抵抗を、みんなで共有すると、明るさがバラバラになります。
② 直列(1本の道につなぐ)は、電圧が足りなくなったりするため、初心者は、まず並列+それぞれ抵抗、で作るとよいでしょう。
③ Arduino UNOの1本のピンが、安全に出せる電流は、20mA程度が目安です(最大40mA)。ボード全体でも、約200mAまでです。
④ たくさんのLEDを光らせたいときは、ピンから直接ではなく、トランジスタや外部電源を使います。

52スイッチが、押さなくても、ずっとONになっている
① タクトスイッチは、足が4本あります。同じ辺にある2本ずつは、スイッチの中で、いつもつながっています。ボタンを押すと、はじめて、となりの辺の組とつながります。
② スイッチを、90度まちがえた向きで挿すと、「いつもつながっている2本」が、溝の左右に1本ずつ入ります。すると、押さなくても、左右がいつもつながってしまいます。
③ 対策は、スイッチを90度回して、挿し直します。
④ どちらの足がつながっているか、わからないときは、テスターの導通モードで、押さない状態と、押した状態を測り、確認します。

53スイッチを押しても、反応しない
① スイッチの足の向きが、正しいか確認します(4章Q52参照)。
② スイッチの片方の足を、Arduinoのデジタルピンに、もう片方を、GNDにつなぎます。コードでINPUT_PULLUPを指定すると、抵抗なしで使えます。
③ INPUT_PULLUPでは、押すとLOW(0)になります。コードのif文が、HIGHを待っていないか、確認します。
④ 別のスイッチや、別のピンで試すと、原因の切り分けができます。

54ボタンを1回押しただけなのに、何回も反応する(チャタリング)
① スイッチの中の金属は、押した瞬間に、小さく何度もはねます。これを「チャタリング」と呼びます。
② コードで、ボタンの状態が変わったあと、20〜50ミリ秒ほど待つと、ほとんど解決します。
③ 「押した状態」ではなく、「押していない状態から、押した状態に変わった瞬間」を検出するようにすると、1回の押下を、正しく数えられます。
④ ハードウェアで対策するなら、スイッチに、0.1µFのコンデンサを並列につなぐ方法もありますが、まずはコードでの対策がおすすめです。

55可変抵抗(ボリューム)の値が、逆になる・変わらない
① 可変抵抗の足は、3本です。両端の2本を、5VとGNDにつなぎ、真ん中の足を、アナログピン(A0など)につなぎます。
② 両端の足(5VとGND)を、入れ替えると、回す向きと、値の増減が、逆になります。逆にしたいときは、入れ替えるだけで直せます。
③ 真ん中の足を、電源やGNDにつなぐと、値が変わらなくなります。
④ シリアルモニタで、0〜1023の値が、つまみを回すと、変化するかを確認します。

56ブザーが鳴らない
① ブザーには、2種類あります。「アクティブブザー」は、電気を流すだけで音が出ます。「パッシブブザー」は、音の高さを決める信号(tone())が必要です。
② パッシブブザーに、HIGHだけを出すと、「カチッ」と鳴るだけです。tone()を使って、音を出します。
③ アクティブブザーには、+の印があります。向きを合わせて、つなぎます。
④ 小さなブザーなら、Arduinoのピンから直接つなげますが、大きいブザーは、トランジスタが必要です。

57電解コンデンサの向きがわからない
① 電解コンデンサには、+と−があります。足の長いほうが+、本体の白(銀)の帯と、マイナス記号が書かれた側が−です。
② 向きを逆につなぐと、熱くなったり、破裂したり、液もれしたりする危険があります。
③ 本体に書かれた耐圧(例:16V)より、使う電圧が低いことを確認します。
④ セラミックコンデンサ(小さな茶色や黄色の粒。「104」などの数字が書かれている)には、向きはありません。

58ダイオードの向きがわからない
① ダイオードの本体にある、帯(線)の側が、カソード(−)です。帯の反対側が、アノード(+)です。
② 電気は、アノード(+)からカソード(−)の向きにだけ流れる、一方通行の部品です。
③ 向きが逆だと、電気が流れず、回路が動きません。
④ モーターやリレーの保護(逆に流れる電気を逃がす)や、電池を逆につないだときの保護に、使われます。

59トランジスタの足の見分け方
① トランジスタは、足が3本あり、「ベース(B)」「コレクタ(C)」「エミッタ(E)」と呼ばれます。
② 足の並びは、型番ごとに、ちがいます(2N2222、S8050など)。かならず、型番を確かめて、データシートで、足の並びを調べます。
③ NPN型の基本の使い方は、負荷(モーターなど)をコレクタ側に、エミッタをGNDに、つなぎます。ベースには、信号を、抵抗(1kΩ程度)を通して、入れます。
④ 足の並びを間違えると、動かないだけでなく、壊れることもあるため、挿す前に、もう一度確認します。

60光センサー(CdS)の値が、変わらない・逆になる
① CdS(光センサー)は、明るさで抵抗値が変わる部品です。Arduinoで値を読むには、もう1つ、10kΩ程度の抵抗と組み合わせて、電圧を分ける「分圧」回路にします。
② つなぎ方は、5V → CdS → A0ピン → 10kΩの抵抗 → GND、です。A0ピンは、CdSと抵抗の間につなぎます。
③ 明るいときと暗いときで、値が逆になるのは、CdSと抵抗の位置が、逆だからです。入れ替えると、逆になります。
④ 値がまったく変わらないときは、抵抗がつながっていない、A0ピンが別の場所に挿さっている、などを確認します。



Chapter 05 / ICs, Sensors & Modules

05IC・センサー・モジュールのトラブル編

ICやセンサーは、足がたくさんあって、向きや電圧の決まりも多い部品です。ブレッドボードで「センサーが反応しない」ときは、足の位置・電圧・通信線の3つを順番に確認すると、たいてい見つかります。(Q61〜Q74)

ブレッドボードでIC・センサー・I2Cモジュールを正しく接続する方法を解説した図解

かんたん説明
ICやセンサーは、「小さな先生」のようなものです。先生に、電気(ごはん)を正しくあげて、はなしかける線(電話)を正しくつなげば、ちゃんと答えてくれます。ごはんが足りなかったり、電話の線がまちがっていたりすると、先生はだまったままです。

とくに多い3つの原因(詳しく解説)

1電源(VCC・GND)が、正しくつながっていない

センサーのVCCとGNDの足が、レールにつながっていない、または逆になっていることが、いちばん多い原因です。

2信号線(データの通り道)のつなぎ先がちがう

DATA・TRIG・ECHO・SDA・SCLなど、信号線のつなぎ先が、プログラムのピン番号と合っていないと、値が読めません。

3ICの向きやピンがずれている

ICは向きを逆にすると動かないだけでなく、熱くなってこわれることもあります。切り欠き(くぼみ)の位置を確認します。

61ICの向きを、逆にさしてしまった
① まず、すぐに電源(USBケーブル)を抜きます。ICの向きを逆にしたまま電気を流すと、ICが熱くなって、こわれることがあります。
② ICの片側には、半円形の切り欠き(くぼみ)か、丸い点(1番ピンの目印)があります。この目印が左にくるようにして、1番ピンの位置をたしかめます。
③ ICを、はずして、向きを直してさしなおします。はずすときは、ICを引き抜く専用の道具(ICプラー)か、マイナスドライバーを両側から少しずつこじると、足が曲がりません(5章Q63参照)。
④ さしなおしたら、ICを指でさわって、熱くなっていないか確認します。熱いままなら、すぐに電源を切り、ICが壊れている可能性があるので、予備に交換します。

62ICの足が、同じ列にささって、ショートしている
① ICは、ブレッドボードの真ん中のミゾ(中央のすき間)をまたぐように、さします。ミゾをまたがないと、左右の足が同じ列に入って、ショートしてしまいます。
② ICの足は、片側が上の列(a〜e)、反対側が下の列(f〜j)に、入るようにします。向かい合った足が、同じ5つ穴の中に入っていないか、横から見て確認します。
③ ミゾをまたいでいなかったら、すぐに電源を切り、ICを抜いて、ミゾの上にまっすぐのせなおします。
④ 力を入れるときは、ICの両はしを、まっすぐ上から、ゆっくり押します。片側だけ押すと、足が曲がります。

63ICの足が、曲がってしまった・折れそう
① ICの足が、八の字に開いていると、穴に入りにくくなります。無理に押しこむと、足が折れたり、曲がったりします。
② まず、ICの足を、平らな机の上で、軽く押して、足の幅をそろえます。机にICの片側の足をつけて、そっと倒すと、きれいに曲がります。
③ 曲がった足を、直すときは、細いラジオペンチで、少しずつ、まっすぐにもどします。何度も曲げると、根元から折れるので、気をつけます。
④ 折れてしまったら、そのICは使えません。交換用のICを、用意しておくと安心です。また、ICを、何度も抜き差しするときは、「ICソケット」(ICを差しこむ台)を使うと、IC本体の足が傷みにくくなります。

64ICやモジュールが、熱くなる・においがする
① 熱い・においがするときは、すぐにUSBケーブルを抜いて、電源を切ります。さわるときは、やけどに注意して、冷えてから確認します。
② 考えられる原因は、(1)向きの逆さし、(2)電圧のまちがい(3.3V用に5Vを流したなど)、(3)ショートです。まず、ICの向きと、電源のつなぎ先を確認します。
③ モジュールの場合は、説明書に書かれた「動作電圧」を確認します。3.3V専用のモジュールに、5Vを流すと、すぐにこわれることがあります(3章Q36参照)。
④ ショートが原因のときは、電源を入れる前に、「電源の+とGNDが、つながっていないか」を、テスターの導通モードで確認します(3章Q35参照)。

65センサーの値が、いつも0・いつも同じ値になる
① センサーの電源(VCC)とGNDが、レールにつながっているか、確認します。電源が来ていないと、値はいつも0です。
② 信号線(OUTやDATAの足)が、プログラムのpinModeやanalogReadで指定したピン番号と、同じピンにつながっているか確認します。A0とA1などを、まちがえやすいです。
③ シリアルモニタで、Serial.println(値)を使って、値を表示させます。何も変化しなければ、配線かセンサーの故障です(6章Q86参照)。
④ 別のセンサー、または別のピンにつなぎかえて、動くか試します。動けば、前のセンサーかピンの故障です。動かなければ、プログラムや電源の問題です。

663.3V用のセンサーに、5Vを流してしまった
① まず、電源を抜きます。3.3V用のセンサーに5Vを流し続けると、センサーが熱くなり、こわれることがあります。
② センサーの説明書(データシート)や、基板の文字で、「VCC: 3.3V」か「3.3V-5V」か、確認します。「3.3V-5V」と書かれていれば、どちらでも使えます。
③ 3.3V専用の場合は、ArduinoのUNOの「3.3Vピン」から、電源をとります。信号線も、5Vで出ているので、「レベル変換モジュール」を間に入れると安全です。
④ ESP32やRaspberry Piのように、もともと3.3Vで動くボードに、5V用のセンサーをつなぐときは、逆にセンサーの出力が5Vになっていないか確認します(6章Q83参照)。

67温湿度センサー(DHT11・DHT22)の値が、NaNになる・読めない
① DHTセンサーの3本足は、「VCC(+)・DATA・GND(−)」です。DATAの足が、プログラムで指定したピン番号につながっているか、確認します。
② DATAとVCCの間に、10kΩの抵抗(プルアップ抵抗)をつなぎます。モジュール基板になっているものは、抵抗が最初からついているので、不要です。
③ 読み取る間隔に注意します。DHT11は約1秒、DHT22は約2秒に1回しか、読めません。delay(2000);を入れて、間隔をあけます。
④ ライブラリ(AdafruitのDHT sensor library)が、入っているか確認します。入っていなければ、ライブラリマネージャーからインストールします(あわせて、Adafruit Unified Sensorが必要になることがあります)。センサーが、DHT11かDHT22かも、#define DHTTYPEで合わせます。

68超音波センサー(HC-SR04)の距離が、いつも0になる・でたらめになる
① HC-SR04は、4本足です。VCC(5V)・TRIG・ECHO・GNDの順に並んでいます。TRIGとECHOを、まちがえてつないでいないか確認します。
② 電源は5Vです。3.3Vでは、うまく動きません。レールに、5Vが来ていることを、テスターで確認します。
③ 測れる距離は、約2cm〜400cmです。近すぎる(2cm未満)と、0になります。センサーの前に、手や板などの、平らなものを置いてテストします。
④ TRIGとECHOを、プログラムのpinModeで、OUTPUTとINPUTに、正しく設定しているか確認します。ふつうは、TRIGがOUTPUT、ECHOがINPUTです。

69I2C機器が見つからない(アドレスがわからない)
① I2Cは、SDAとSCLの2本線で通信します。ArduinoのUNOでは、SDA=A4、SCL=A5(または、専用のSDA・SCLピン)につなぎます。
② 電源(VCC・GND)が、正しくつながっているか、確認します。VCCが電源のレールにつながっていないと、機器は反応しません。
③ 「I2Cスキャナー」のプログラムを、Arduinoに書きこんで、実行します。シリアルモニタに、見つかったアドレス(0x27や0x3Cなど)が表示されます。
④ 何も表示されなければ、配線をチェックします。ブレッドボードのジャンパー線を、別の穴にさしなおすと、接触不良が直ることもあります(7章Q89参照)。

70I2C液晶(LCD)が、真っ黒・何も表示されない
① 液晶の裏にある、青い小さなつまみ(トリマー)を、ドライバーで、少しずつ回します。コントラストが合っていないと、真っ黒や真っ白になります。
② SDAとSCLが、逆になっていないか確認します。逆につなぐと、通信ができません。
③ I2Cアドレスを、確認します。多くは「0x27」または「0x3F」です。「I2Cスキャナー」で、調べてから、プログラムのLiquidCrystal_I2Cの、アドレスを書きかえます。
④ 電源は5Vです。ブレッドボードのレールから、5Vを、とっているか確認します。バックライトが、ついていなければ、電源の問題です。

71OLED(有機EL)ディスプレイが、点かない・文字がぼやける
① OLEDの多くは、I2C接続(4本足:VCC・GND・SCL・SDA)です。4本とも、正しくつながっているか、1本ずつ確認します。
② 電源電圧は、3.3Vか5Vかを、確認します。多くのモジュールは、両方に対応していますが、念のため、基板の文字を見ます。
③ I2Cアドレスは、多くが「0x3C」です。ちがうアドレスだと、画面が点きません。「I2Cスキャナー」で調べて、プログラムに書きます。
④ それでもダメなときは、使っているライブラリの、サンプルプログラムをそのまま動かしてみます。初期化の命令や、画面を更新する命令(Adafruit_SSD1306ならdisplay.display();)が、抜けていないか、見直します。

72サーボモーターが、ブルブル震える・勝手に動く
① サーボの線は、3本です。ふつうは、茶色か黒(GND)、赤(+5V)、オレンジか黄色(信号)の順です。つなぎ先を確認します。
② サーボは、動くときに、大きな電流を使います。USB電源だけでは足りないので、外部電源(電池4本など)を、別につなぎます。このとき、GNDはArduinoとそろえます(3章Q33参照)。
③ 電源のレールに、サーボとほかの部品を、いっしょにつなぐと、電圧が下がって、ブルブル震えます(3章Q40参照)。サーボ用の電源を、別に用意します。
④ 電源の近くに、100µF以上の電解コンデンサを入れると、電圧が安定します(3章Q44参照)。極性(+−)に、注意します。

73モータードライバ(L298N)で、モーターが回らない
① L298Nの「ENA」「ENB」ピンの、ジャンパーキャップ(小さな黒いキャップ)が、はずれていないか、確認します。はずれていると、モーターが回りません。
② モーター用の電源(外部電源)を、「12V」などと書かれた、モーター電源の入力端子につなぎます。電圧は、使うモーターに合ったものにします。ArduinoのUSBだけでは、モーターを回す電気が、足りません。
③ GNDを、L298N・外部電源・Arduinoの3つで、つなぎます。GNDがそろっていないと、信号が伝わりません(3章Q33参照)。
④ IN1・IN2・IN3・IN4の4本を、Arduinoのデジタルピンに、つなぎます。プログラムのdigitalWriteの、ピン番号と、一致しているか、確認します。

74人感センサー(PIR)が、反応しない・勝手に反応する
① HC-SR501は、起動してから、約1分間は、安定しません。電源を入れたら、1分ほど待ちます。
② 3本足は、VCC・OUT・GNDです。ブレッドボードに、さすときは、足の並びが、基板に書かれているか、確認します。
③ センサーの上にある、2つの小さなつまみは、「感度」と「保持時間」を、調整します。ドライバーで、ゆっくり回して、ちょうどいい位置を、探します。
④ エアコンの風や、太陽の光が当たる場所では、誤作動します。場所を変えるか、センサーの向きを変えて、テストします。

Chapter 06 / Arduino & Microcontroller

06Arduino・マイコンとの接続編

ブレッドボードの回路が、どれだけ正しくても、Arduinoやパソコンとの「つなぎ方」が違うと動きません。ここでは、Arduinoのピン、書きこみエラー、ほかのマイコンとの組み合わせで起きやすい問題を、まとめます。(Q75〜Q86)

Arduinoとブレッドボードのピン接続・D0とD1・シリアルモニタのデバッグ方法を解説した図解

かんたん説明
ブレッドボードは、「おもちゃの町」、Arduinoは「町の先生」です。先生は、町の中の部品に、ピンという「道」を通して、お話をします。道がちがう・つながっていないと、先生の声は届きません。ピン番号を、まちがえないことが、大切です。

とくに多い3つの原因(詳しく解説)

1ピン番号が、プログラムと配線で一致していない

プログラムでpinMode(7, OUTPUT)と書いたのに、配線は8番ピンにつないでいる、というミスです。いちばん多い原因です。

2D0・D1(0番・1番ピン)を使っている

D0とD1は、USB通信と共有されているため、使うとプログラムの書きこみに失敗することがあります。

3どこにもつながっていない入力ピンがある

入力ピンを、どこにもつながないと、値が不安定になります。プルアップ抵抗、またはプルダウン抵抗を、つなぎます。

75D0・D1につないだら、プログラムが書きこめない
① ArduinoのD0とD1は、USBのシリアル通信と同じ線です。ここに部品をつなぐと、プログラムの書きこみ中に、ぶつかってしまい、エラーになります。
② 書きこみのときだけ、D0とD1につないだジャンパー線を、はずします。書きこみが終わってから、つなぎなおします。
③ 別の方法として、D0とD1を使わずに、D2〜D13のピンに、つなぎかえます。プログラムのpinModeのピン番号も、いっしょに変えます。
④ どうしてもD0とD1を使いたいとき(シリアル通信など)は、書きこみ前に、配線をはずす習慣をつけます。

76ポートが選べない・認識されない(ブレッドボード配線のせい?)
① まず、USBケーブルを、データ通信対応のものに、交換します。充電専用ケーブルでは、パソコンが認識しません(6章Q77参照)。
② ブレッドボードの回路が、5VとGNDをショートしていると、ArduinoがUSBから、認識されないことがあります。ブレッドボード側の配線を、すべてはずして、Arduinoだけをつなぎ、ポートが出るか確認します。
③ ポートが出たら、配線を1本ずつ、もどして、どの配線で問題が出るかを、探します。
④ それでもダメなら、パソコンのドライバーやUSBポートを、見直します。くわしくは、「ポートが見つからないとき」の記事を、確認します。

77ArduinoのUSBをつないでも、電源ランプがつかない
① USBケーブルを、別のものに交換します。充電専用ケーブルだと、電気は来ても、データは通らないことがあります。
② パソコンの、別のUSBポートに、さしかえます。USBハブを使っているときは、ハブを使わず、パソコンに直接つなぎます。
③ ブレッドボードの回路を、すべてはずして、Arduinoだけにします。これで、ランプがつけば、ブレッドボード側のショートが原因です(3章Q35参照)。
④ それでも、つかないときは、Arduino本体の故障です。別のArduinoで、試して、確認します。

78ピン番号が、合っているはずなのに動かない
① 配線のピン番号と、プログラムのピン番号を、紙に書き出して、1つずつ、照らし合わせます。
② Arduino UNOでは、アナログピンは、A0〜A5です。プログラムでは、A0と書きます。数字の「0」だけでは、デジタルピンの0番になります。
③ ボードによって、ピンの位置が違います。UNO・Nano・MEGA・ESP32などは、ピン配置が違うので、使っているボードのピン配置図を、確認します。
④ プログラムに、const int LED_PIN = 7;のように、定数で書いておくと、まちがいが減ります。

79何もつないでいないアナログピンの値が、バラバラになる
① どこにもつながっていないピンは、まわりの電波やノイズを拾って、ふらふらした値になります。これを「フローティング」といいます。
② センサーを、つないでいるときは、センサーの信号線が、しっかり、ピンにささっているか、確認します。
③ 使っていないピンの値は、気にしなくて、かまいません。読み取るのは、センサーをつないだピンだけにします。
④ どうしても、安定させたいときは、10kΩの抵抗で、GND(または5V)に、つなぎます。これを「プルダウン」(またはプルアップ)といいます。

80analogReadの値が、0か1023に、はりつく
① 値が0のまま:センサーのVCCかGNDが、外れている可能性があります。電源のつなぎ先を、確認します。
② 値が1023のまま:信号線が、5Vにつながっている、または、センサーの電源が、逆にささっている可能性があります。配線を、見直します。
③ 可変抵抗(ボリューム)のときは、3本の足の、真ん中が信号線(A0へ)、両はしが5VとGNDです。真ん中の足を、まちがえていないか、確認します(4章Q55参照)。
④ センサーを別のものに交換して、変化するか、試します。変化すれば、前のセンサーの故障です。

81スイッチを押していないのに、HIGH・LOWが、ふらふらする
① スイッチの片側を、ピンにだけつないでいるときは、ピンがどこにもつながっていない、「フローティング」状態になっています。
② プログラムで、pinMode(ピン番号, INPUT_PULLUP);を、使います。これで、ピンが内部で、5Vにつながり、押していないときはHIGHで、安定します。
③ INPUT_PULLUPを使うと、スイッチを押したときに、LOWになります。「押すとLOW」の逆の動きに、なるので、プログラムの条件も合わせます(4章Q52参照)。
④ 外付けの10kΩ抵抗を、使う場合は、スイッチを、5Vとピンの間につないで、ピンとGNDの間に、10kΩ抵抗を入れます(プルダウン)。

825V・VIN・3.3Vの、どこにつなげばいい?
① 5Vピン:USBまたは外部電源から出る、5Vです。ほとんどのセンサーやLEDは、ここにつなぎます。
② 3.3Vピン:3.3V専用の、センサーやモジュール用です。電流は、あまり流せません(約50mAまで)。
③ VINピン:外部電源(7〜12V)を、入れるための、ピンです。ここに、センサーを、つないで使うものでは、ありません。
④ 迷ったら、部品の説明書の「動作電圧」を見ます。くわしくは、「Arduinoの外部電源・VIN・5Vの使い分け」の記事を、確認します。

83ESP32を使うとき、5Vの部品をつないでも大丈夫?
① ESP32のGPIOピンは、3.3V専用です。5Vの信号を、直接入れると、ESP32が、こわれることがあります。
② 5V出力のセンサー(HC-SR04のECHOなど)を、つなぐときは、2つの抵抗(1kΩと2kΩ)で、電圧を分けて、3.3Vに、下げる方法があります(分圧)。
③ 「レベル変換モジュール」を使うと、5Vと3.3Vを、安全に、やりとりできます。ブレッドボードに、さしやすい、安いものが、売られています。
④ 電源は、ESP32のボードの「3V3」ピンや、「5V(VIN)」ピンなど、ボードごとに、ちがいます。説明書や、ピン配置図を、確認します。

84Raspberry PiのGPIOに、ブレッドボードをつなぐとき、注意することは?
① Raspberry PiのGPIOは、3.3V専用です。5Vの信号を、直接入れると、こわれます。
② LEDをつなぐときは、330Ω程度の抵抗を、かならず入れます。GPIOの電流には、限りがあるためです。
③ ブレッドボードの配線は、電源を切った状態で、行います。電源を入れたまま、抜き差しすると、ショートで、Raspberry Piがこわれることがあります。
④ くわしい使い方は、「Raspberry PiでLEDを光らせる」の記事を、見てください。

85Arduino本体が、熱くなる
① すぐにUSBケーブルを抜きます。熱くなるのは、ブレッドボードの回路が、ショートしているか、使いすぎている可能性があります。
② ブレッドボードの回路を、すべてはずして、Arduinoだけをつなぎます。これで、熱くならなければ、回路側の問題です。
③ 回路を、1つずつもどして、どの部品で熱くなるか、調べます。ショート(3章Q35参照)、またはモーターなどの、使いすぎ(3章Q39参照)の可能性があります。
④ 9V電池や、外部電源を、VINにつないでいるときは、電圧が高いと、レギュレーターが、熱くなります(3章Q43参照)。

86どこがおかしいか、わからない(デバッグの基本)
① プログラムのsetup()の中に、Serial.begin(9600);を、書きます。そして、気になる場所で、Serial.println(値);を、書きます。
② Arduino IDEの「シリアルモニタ」を開きます。ボーレート(右下の数字)を、9600に、合わせます。
③ センサーの値や、スイッチの状態が、表示されるか、確認します。変化していれば、配線は、ほぼ正しいです。
④ 「配線の問題」か「プログラムの問題」か、分けるのが、コツです。LEDだけの、最小のプログラムで、まず動くか、試します。くわしくは、「シリアルモニタでデバッグ」の記事を、見てください。



Chapter 07 / Noise, Contact & Instability

07ノイズ・接触・動作が不安定なときの編

「ときどき動かなくなる」「昨日は動いたのに」という、いちばん原因を探しにくいトラブルを、まとめました。ブレッドボードでは、接触不良とノイズが、犯人であることが、ほとんどです。(Q87〜Q94)

Arduinoの長いジャンパー線・接触不良・電源ノイズによる不安定動作の対処法を解説した図解

かんたん説明
ときどき動かなくなるのは、「電話の線が、ゆるんでいる」ようなものです。つながったり切れたりするので、声がとぎれます。部品を、軽くゆすって、動作が変わるなら、接触不良が犯人です。ゆっくり、1本ずつ、さしなおしてみましょう。

とくに多い3つの原因(詳しく解説)

1穴の中の接触不良

部品の足やジャンパー線が、穴の中でゆるくなっていると、ふれたりはなれたりして、動作が不安定になります。

2長い線によるノイズ

長いジャンパー線は、アンテナのように、まわりの電気ノイズを拾います。線は、できるだけ短くします。

3電源の力不足・電圧の揺れ

モーターやサーボなどが動いた瞬間に、電源の電圧が下がり、ほかの部品が、誤作動します。

87センサーの値が、ふらふらして安定しない
① まず、センサーの足やジャンパー線が、しっかりさしこまれているか、確認します。ゆすって、値が変わるなら、接触不良です(2章Q19参照)。
② プログラムで、値を何回か読み取り、平均をとります。たとえば、10回読んで、合計を10で割ると、ふらつきが、少なくなります。
③ センサーのVCCとGNDの近くに、0.1µFのセラミックコンデンサ(小さな部品)を入れると、電気のゆれが、おさまります(3章Q44参照)。
④ ジャンパー線を、短くします。長い線は、ノイズを拾いやすいので、必要な長さのものに、取りかえます(7章Q88参照)。

88ジャンパー線が長いと、ノイズが入るって本当?
① 本当です。長い線は、アンテナのように、まわりの電気ノイズを拾います。特に、アナログセンサーや、I2C通信は、影響を受けやすいです。
② ジャンパー線は、必要な長さの、短いものを使います。たとえば、となりの穴にさすだけなら、「U字型の短いジャンパー線」が、見た目もすっきりします。
③ 線をたばねたり、モーターの電源線と、センサーの信号線を、平行に近づけたりすると、ノイズがうつります。線を、はなして配線します。
④ それでも、ノイズが気になるときは、ブレッドボードから、ユニバーサル基板に、はんだ付けして、移すと安定します(8章Q99参照)。

89ときどきしか動かない(動いたり止まったりする)
① 電源を入れたまま、部品や線を、1つずつ、軽くゆすります。ゆすったときに、動作が変わる場所が、接触不良の場所です。
② 怪しい部品を、いったん抜いて、足をきれいにふき、別の穴に、しっかりさしなおします(2章Q21参照)。
③ それでも直らないときは、ジャンパー線を、新しいものと、交換します。中の線が、切れかかっていることがあります(2章Q20参照)。
④ ブレッドボード自体の、同じ場所で、何度も起きるときは、その穴が、ゆるんでいます。ほかの場所に、移して、使います。

90I2CやSPIなど、速い通信が、ブレッドボードで失敗する
① I2Cは、SDAとSCLの2本の線で、通信します。ブレッドボードの、配線が長いと、通信が乱れることがあります。
② SDAとSCLの線を、できるだけ短くします。長さは、目安として、10〜20cm以内にすると、安心です。
③ I2Cの線には、プルアップ抵抗が、必要です。モジュール基板に、ついているものが多いですが、ないものは、4.7kΩ程度の抵抗を、5V(または3.3V)と、SDA・SCLの間に入れます。
④ 通信速度を、下げる方法もあります。Wire.setClock(100000);で、100kHzにすると、安定することが、あります。

91手をふれると、動作が変わる・値が変わる
① 人の体は、電気を通します。ブレッドボードの部品や、金属の足に、手がふれると、電気の流れが変わります。
② 特に、アナログセンサーや、どこにもつながっていないピン(フローティング)は、手を近づけるだけで、値が変わることがあります。
③ 対策として、ピンを、抵抗でGNDか5Vにつないで、安定させます(6章Q79参照)。
④ ブレッドボードは、木や、プラスチックの台の上に、固定して使うと、手でふれたときの、影響が少なくなります(1章Q10参照)。

92昨日まで動いていたのに、今日は動かない
① まず、深呼吸して、「昨日と、何が変わったか」を、書き出します。ケーブルの位置、パソコン、Arduinoのポート、部品の位置、などです。
② ブレッドボードに、さしてある、すべての部品と線を、軽く押して、さしなおします。振動や、持ち運びで、少しずつ、ゆるむことがあります。
③ Arduino IDEで、ボードとポートの設定を、確認します。パソコンを、つなぎなおすと、ポート番号が、変わることがあります(6章Q76参照)。
④ それでも、わからないときは、配線を、いったんすべてはずし、1つずつ、もどしていきます。動かなくなった瞬間の、部品が、犯人です(9章「最小構成に戻す」参照)。

93部品を増やしたら、全部が動かなくなった
① 部品を増やすと、電源の電流が、足りなくなります。USBの電源は、約500mAまでです。増やした部品の、消費電流を、確認します。
② 増やした部品を、いったんすべてはずし、元に動いていた状態に、もどします。その後、部品を1つずつ、追加して、動作を確認します。
③ 追加した部品が、原因のときは、その部品が、電源を使いすぎている、またはピンが、他の部品と、かぶっている可能性があります。
④ 電源が足りないときは、外部電源(電池ボックスやACアダプタ)を、使います。GNDは、すべてそろえます(3章Q33参照)。

94テスター(マルチメーター)で、どう調べればいい?
① テスターには、「電圧(V)」「導通(ピーッと鳴る)」「抵抗(Ω)」の3つの測り方が、あります。まず、この3つの使い方を、覚えます。
② 電源の確認:ダイヤルを「直流電圧(DCV)」に合わせます。赤い棒を+、黒い棒を−に、あてます。5V近くを、示せば、電源は来ています。
③ 線がつながっているか調べる:ダイヤルを「導通(ダイオードの記号や、音符マーク)」に合わせます。2つの穴に、棒をあてて、ピーッと鳴れば、つながっています。
④ ショートの確認:電源を切って、導通モードで、電源(+)とGNDに、棒をあてます。ピーッと鳴れば、ショートしています。鳴らなければ、安全です。

Chapter 08 / Damage, Safety & Maintenance

08破損・安全・メンテナンス編

ブレッドボードは、やさしく使えば、何年も使えます。ここでは、溶けた・煙が出た・部品が破裂したなどの、危険な場面での対応と、ブレッドボードを長持ちさせる、お手入れ方法を、まとめました。(Q95〜Q100)

Arduino電子工作の安全ルールと最小構成からトラブル原因を探す手順を解説した図解

かんたん説明
電気は、とても便利ですが、使い方を間違えると、あぶないものです。熱い・におい・煙が出たら、まず電気のもと(USBケーブルや電池)を、抜く。これが、いちばん大切なルールです。あわてずに、まず、電気を止めましょう。

とくに多い3つの原因(詳しく解説)

1ショートによる、大きな電流

電源の+とGNDが、直接つながると、大きな電流が流れて、線や部品が熱くなります。

2部品の向き・電圧のまちがい

コンデンサの極性や、ICの向き、電圧のまちがいは、部品の破損や、破裂につながります。

3はんだごてや熱を、近づけすぎた

ブレッドボードは、プラスチックです。はんだごてなどの熱を、近づけると、溶けて、使えなくなります。

95ブレッドボードが、溶けた・焦げた
① まず、すぐに電源(USBケーブル・電池)を、抜きます。熱いので、さわる前に、冷めるのを待ちます。
② 原因を、探します。ショートが多いです(3章Q35参照)。電源の+とGNDを、直接つないでしまった、または、大きな電流の部品(モーターなど)を、つないでいた可能性があります。
③ 溶けた場所の、穴は、もう使えません。溶けたプラスチックが、中の金属板(接点)に、くっついているためです。そのブレッドボードは、廃棄して、新しいものを、使います。
④ 再発を防ぐため、電源を入れる前に、テスターで、ショートがないことを、確認します(7章Q94参照)。また、モーターなどの大電流の部品は、ブレッドボードではなく、別の電源につなぎます。

96煙が出た・焦げ臭いにおいがした
① すぐに、USBケーブルや電池を、抜いて、電気を止めます。顔や手を、部品に、近づけません。
② 窓をあけて、換気します。においや煙が、おさまるまで、部品をさわりません。かならず、大人にも、知らせます。
③ 冷めてから、どの部品が、焦げているか、目と鼻で、確認します。焦げた部品は、再使用せず、取りかえます。
④ 原因を、確認してから、再開します。ショート・向きのまちがい・電圧のまちがいの、どれかが多いです(3章Q35、3章Q34参照)。

97コンデンサがふくらんだ・破裂した
① 電解コンデンサを、逆向きにつなぐ、または、耐電圧(V)をこえる電圧を、かけると、ふくらんだり、破裂したりすることがあります。
② もしふくらんでいたら、すぐに、電源を切ります。破裂すると、中身が飛び出て、あぶないので、顔を近づけず、メガネをつけます。
③ 交換するときは、新しいコンデンサの、耐電圧が、使う電圧より、大きいものを、選びます。たとえば、5Vの回路なら、16V以上が、安心です。
④ つなぐときは、足の長いほうが+、短いほうが−です。コンデンサの側面にある、白い帯(−マーク)が、−側です(4章Q57参照)。

98ブレッドボードを長持ちさせるお手入れ方法は?
① 使い終わったら、部品や線を、まっすぐ、ゆっくり、抜きます。ななめに引っぱったり、ねじったりすると、穴が広がり、ゆるくなります。
② ホコリは、エアダスター(空気のスプレー)か、小さなブラシで、取りのぞきます。水や、アルコールで洗うと、中の金属が、さびるので、洗いません。
③ 保管するときは、ホコリがつかないよう、ふた付きのケースに入れます。日光や、熱の近くは、避けます。
④ 穴がゆるくなったり、金属板が、さびたりしたら、買い替えの時期です。ブレッドボードは、消耗品で、数百円で買えます(2章Q21参照)。

99ブレッドボードをやめて、はんだ付けにするタイミングは?
① 次のような場合は、ブレッドボードの限界です。(1)接触不良が、何度も起きる、(2)長期間、動かし続けたい、(3)ノイズで、センサーの値が、安定しない。
② ブレッドボードで、回路が動くことを、確認します。まず、ブレッドボードで試作して、完成したものを、ユニバーサル基板(穴あき基板)に、はんだ付けします。
③ はんだ付けは、はんだごてが、約350℃になる、あぶない作業です。かならず、大人といっしょに、換気のいい場所で、行います。
④ はんだ付けが不安なときは、「ネジ止め式の端子台」や、Arduino用の「スクリューシールド」を使うと、はんだ付けなしで、線をしっかり固定できます。

100子どもが使うとき、気をつけることは?(安全ルール)
① 電源は、乾電池か、USB(5V)だけを使います。コンセント(家庭用の100V電源)には、ぜったいにつなぎません(1章Q12参照)。
② 電源を入れる前に、「ショートしていないか」「向きは合っているか」を、大人といっしょに、確認します。
③ 部品が熱くなる・においがする・煙が出る、のどれかが起きたら、すぐに、電源を抜いて、大人をよびます。
④ はんだごてや、ニッパー、ナイフなどの、あぶない道具は、かならず、大人のそばで、使います。小さな部品は、飲みこまないように、小さな子どもには、気をつけます。

Chapter 09 / Last Resort

09それでも解決しないときは

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「最小構成」に戻ってみる

複雑な配線ほど、原因は見つけにくくなります。一度すべての部品と線をはずし、「Arduino+LED1個+抵抗1個」だけの、いちばん小さな回路にもどしましょう。それが動いたら、部品を1つずつ足していき、動かなくなった瞬間の部品や線が、犯人です。

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配線は「電源を切って」から直す

USBケーブルや電池をつないだまま、部品や線を抜き差しすると、ショートで部品がこわれることがあります。直すときは、かならず電源を抜いてからにしましょう。

編集部想定シナリオ

LEDを光らせる自由研究に挑戦していたKさん。昨日は光ったのに、今日はまったく光りません。プログラムも見直しましたが、原因はわからず、困ってしまいました。そこで「最小構成」にもどし、LED1個だけをつないでみると、ちゃんと光りました。部品を1つずつ増やしていくと、スイッチを足したところで消えたため、スイッチの足が1列ずれていたことに気づきました。(2章Q18と同じパターンです)

エラーメッセージが出たときは、その文字をそのまま検索するのも、有効な方法です。世界中の人が、同じ問題で困っている可能性が高いからです。あわてず、1つずつ、順番に確認していきましょう。

用語ミニ辞典

用語 意味
ブレッドボード はんだ付けなしで、部品をさして回路を作れる板。中の金属板で穴どうしがつながっている
レール(電源ライン) ボードの両はしにある、+とーの長い穴の列。電源とGNDを配る
ショート +とGNDが、部品を通らずに直接つながること。大きな電流が流れて危険
GND 電気の帰り道(マイナス側)。すべての部品でそろえる
極性 +とーの向き。LED・電解コンデンサ・ダイオードなどは、向きを逆にすると動かない・こわれる
プルアップ抵抗 入力ピンを、抵抗で5V(または3.3V)につなぎ、安定させる方法
接触不良 穴の中で、部品の足がゆるく、電気がつながったり切れたりする状態
テスター 電圧・導通・抵抗を測る道具(マルチメーター)

関連記事・参考資料

基礎を学べる記事

  1. YOFUKASI LAB「ブレッドボードの使い方」2026年, https://yofukasi-lab-wp.com/2026/07/18/breadboard/
  2. YOFUKASI LAB「Arduino配線の基礎」2026年, https://yofukasi-lab-wp.com/2026/09/12/arduino-wiring-basics/
  3. YOFUKASI LAB「電子工作はじめてガイド」2026年, https://yofukasi-lab-wp.com/2026/09/04/electronics-beginner-guide/
  4. YOFUKASI LAB「電圧・電流・抵抗の基礎知識」2026年, https://yofukasi-lab-wp.com/2026/09/05/electronics-voltage-current-resistance/
  5. YOFUKASI LAB「Arduino工作で揃えたい道具・部品」2026年, https://yofukasi-lab-wp.com/2026/08/22/arduino-tools-parts/
  6. YOFUKASI LAB「シリアルモニタでのデバッグ」2026年, https://yofukasi-lab-wp.com/2026/08/22/arduino-serial-monitor-debugging/
  7. YOFUKASI LAB「Arduinoのポートが見つからないとき」2026年, https://yofukasi-lab-wp.com/2026/08/23/arduino-port-not-found/
  8. YOFUKASI LAB「avrdudeのアップロードエラー対処」2026年, https://yofukasi-lab-wp.com/2026/08/19/arduino-avrdude-upload-error/

参考資料(外部・一次情報)

  1. Proto-Supplies「Guide to Solderless Breadboards」, https://protosupplies.com/guide-to-solderless-breadboards/
  2. Universal Solder「Breadboard And Jumper Wire Problems Nobody Wants To Believe」, https://universal-solder.ca/troubleshooting-breadboard-problems/

※ 本記事の数値(電流・電圧・待ち時間など)は2026年10月時点の一般的な目安です。部品によって異なるため、実際の制作時は、各部品のデータシート・取扱説明書も、あわせてご確認ください。電気工作は、かならず大人といっしょに、安全に行ってください。


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